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ファイル無害化とは? 無害化の仕組みと活用が求められるケース

社内外を問わず、従業員は日々多くのファイルを授受しています。その手段はメール、ファイルサーバ、クラウドサービス、外部記録媒体などとさまざまですが、従業員が受け取ったファイル内にマルウェアが隠れていることがあります。また、仮に受け取ったファイルがマルウェアに感染していなくともそのファイルの内部に含まれるハイパーリンクやマクロプログラムなどがトリガーになってマルウェア感染を引き起こす可能性もあります。

ファイルを授受する回数が多くなればなるほど、そのぶんマルウェア被害への感染リスクが高くなります。ファイルの授受におけるマルウェア感染リスクを回避するために、近年関心が寄せられているのがファイル無害化システムです。

このシステムを利用することで、未知のマルウェアを含むファイルであっても安全に取り扱うことができます。今回はファイル無害化の仕組みやユースケースについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.ファイル無害化とは
  2. 2.ファイル無害化の仕組み
    1. 2.1.①テキスト化
    2. 2.2.②ファイル形式の変換・画像化
    3. 2.3.③ファイルの構造分析・無害化処理・再構築
  3. 3.ファイル無害化が必要なケース
  4. 4.ファイル無害化システムを導入する際の注意点
  5. 5.まとめ


ファイル無害化とは

ファイル無害化とは、セキュリティ対策における入口対策の一つです。ファイル無害化処理の一例としては簡易的なファイルのテキスト化・ファイル変換(例:文書を画像化してしまうなど)といった処理から、ファイル構造を分析し、ファイル内部構成要素ファイルまで注意したうえで、ポリシーに従った無害化処理の後、ファイル再構築を行う厳格な処理まであります。

年々深刻さを増している標的型攻撃は、企業の経営層や取引先を装ってメールを送付し、ウイルス感染を狙う“なりすまし”と呼ばれる手口があります。

ファイル無害化システムを導入すれば、ポリシーに従ってマルウェアの可能性がある部分を取り除き、ファイルの再構築を行うため、マルウェア感染のリスクを大幅に低減することができます。



ファイル無害化の仕組み

有害なファイルからのウイルス感染を未然に防ぐには、ファイル無害化の仕組みを知ることが第一歩です。ここでは、ファイル無害化の代表的な3つの仕組みを解説します。


①テキスト化

テキスト化とは、文書ファイルをテキストにして無害化する手法です。

たとえば、Word、Excelなど、Microsoft Officeの文書ファイルに不正なマクロが仕込まれている場合でも、テキストファイルに変換すればマクロが動作することができなくなります。


②ファイル形式の変換・画像化

ファイル形式の変換・画像化とは、ファイルの形式を変換して無害化する手法です。

前述のテキスト化では、ドキュメントに含まれる画像やグラフなどが消失してしまいます。画像やグラフなどを残しつつファイルを無害化するには、ファイル形式をPDFや画像ファイルに変換する手法が有効です。


③ファイルの構造分析・無害化処理・再構築

ファイルの構造分析・無害化処理・再構築は、ファイルに仕込まれたマクロやハイパーリンクをリスクとして定義したうえで取り除き、新たに再構築する手法です。

画像やグラフなどをそのままの形式で残しつつ、不正なプログラムやマクロが埋め込まれている可能性がある箇所のみを取り除くため、視認性と機能性を高い次元で維持できる点が特徴です。



ファイル無害化が必要なケース

ファイル無害化システムの活用が特に必要なケースには、以下があります。

  • 重要なインフラを担う組織(公共交通機関、原子力発電所など)
  • 強固なセキュリティ対策が進められている組織(自治体、官公庁など)
  • 機密性の高い顧客データを扱う組織(金融機関、医療機関など)
  • 不特定多数の人からメールやファイルが送られてくる部署(企業の人事、営業、顧客サポートなど)

ファイル無害化の対象は電子メールの添付ファイル、ダウンロードファイル、外部記録媒体から持ち込まれるファイルなど多岐にわたります。そのため、個人情報や機密情報を扱う組織や企業を含め、さまざまな業種・業務のセキュリティ対策として有効です。



ファイル無害化システムを導入する際の注意点

ファイル無害化システムを導入する際に注意しておきたいのが、対応できるファイルの種類や操作性です。

  • 多様なファイル形式をサポートしているか
  • 複数マルウェアエンジンによるマルウェア検査機能があるか
  • API連携が可能か
  • テレワーク環境でも利用できるか
  • 日本語に対応しているか
  • 複数の無害化処理に対応しているか

ファイルの再構築による無害化をうたう類似のシステムであっても、処理方法や再現性には差があります。スペックや価格だけを見て導入を決めるのではなく、上記項目を確認したうえで、実績のあるシステムを導入することを推奨します。

テレワークの導入を進めている企業であれば、クラウド上のメールサーバで無害化処理を行えるかどうかも見逃せないポイントです。自社の利用シーンと照らし合わせながら、システムを選択しましょう。


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まとめ

ファイル無害化は、有害な部分を取り除いてファイルを再構築する技術です。標的型攻撃をはじめとするサイバー攻撃の入口対策の一つとして高い関心が寄せられています。

インターネットを介してファイルを入手する機会が多い組織や部署のセキュリティを強化するためには、なくてはならない施策といえます。

ファイル無害化システムを選択する際は、特に幅広いファイル形式に対応している・マルチスキャン機能を有している・API連携が可能であるという3つの特徴を有している製品を選ぶことをおすすめします。

組織全体のセキュリティを強化して安全に業務に取り組むために、自社の利用環境に適したファイル無害化システムを選択しましょう。

のっぴーくん

のっぴーくん

ネットワンパートナーズ社員