「2022年には世界のカメラが44兆個になる」!?

こんにちは!新規プロダクト発掘担当の松本です。


今回は、カメラ市場の予測に関してご紹介いたします。


先日とあるウェブの記事を閲覧していて、「5年後世界のカメラが44兆個になる」という記事を見つけました。


・・・ん、44兆個って・・・仮に全世界70億人だとして、1人当たり約6,000個もカメラを持つのか・・?自分の知らないとんでもない未来予測があるんだろうか・・?


・・・ということで、とても興味がわき、原典を調べてみました。


45 Billion Cameras by 2022 Fuel Business Opportunities Five Year Visual Technology Market Analysis August 2017

出典:45 Billion Cameras by 2022 Fuel Business Opportunities Five Year Visual Technology Market Analysis August 2017


このレポートは、New Yorkに本社を置くVentureCapitalである、LDV Capitalが先日リリースしたレポートです。どなたでもWebに登録すればレポートの詳細を閲覧することが可能です。概要だけでもWebに記載がありますので、ご興味ある方はご覧ください。http://www.ldv.co/insights/


目次[非表示]

  1. 1.LDV Capitalとは?
  2. 2.レポートの詳細を見てみよう!
    1. 2.1.全体カメラ需要の推移
    2. 2.2.5年後のカメラ需要の割合
    3. 2.3.Handle Camera
    4. 2.4.Robots
    5. 2.5.Smart Home
    6. 2.6.Security and Surveillance
    7. 2.7.Wearables
  3. 3.おわりに


LDV Capitalとは?

LDV Capitalホームページ画像

出典:http://www.ldv.co/


本題に入る前に、今回の情報提供元である、LDV Capitalについて簡単にご紹介したいと思います。


Crunch Baseの情報によると、LDV Capitalは、ウェアラブルカメラ、イメージセンサー、バーチャルリアリティ、拡張現実などの画像解析技術に力点を置くVenture Capitalです。


New Yorkで2012年に設立され、主にシード期のStartupへ投資をしています。


パートナーである、エヴァンニッセルソンさんは、シリアルアントレプレナーでありながらプロのカメラマンでもあります。


ポートフォリオを見てみるとClarifai(ビジュアル検索テクノロジー)UPSKILL(スマートグラスプラットフォーム)、Mapillary(自作でストリートビュー作成)などが名を連ねています。


これらのStartupの一部には、NvdiaやGoogle、GE、Qualcommなど世界の名だたる企業がVCとして参加しています。


2012年設立と設立年数が若くして、こうした有力Startupに出資できるLDV Capitalはかなりパワーを持った企業だといえそうです。


レポートの詳細を見てみよう!

さて、それでは早速、レポートの中身を見てみましょう!

以下、サマリーをご紹介します。


全体カメラ需要の推移

全体カメラ需要の推移


スマートフォンがカメラ市場の代名詞となりつつあり、いわゆるDSLR(Digital Single Lens Reflex camera/デジ一眼)は2016年度の売上はマーケット全体の1.6%に過ぎなかったようです。

今後5年では、組み込みカメラ(例えばスマホカメラのような)が必須のコンポーネントへとなるようです。

また、このレポートでのカメラの定義は「映像撮影のための単一レンズもしくはセンサーを有するもの」であるとのことです。

それにしても、すごいエビぞりですね。今後この内訳が出てきます


5年後のカメラ需要の割合

5年後のカメラ需要の割合

この数字を見ると、今後5年のけん引役は依然スマートフォンと言えるが、比率として一番伸びるのは「スマートホーム」であり、ついで「ロボット」「セキュリティ」ということがわかります。


Handle Camera

Handle Camera

このレポートの時点で既に、2012年と比較し2倍近くのハンドルカメラが売れたようですが、けん引役はスマートフォンです。

2021年頃には、高精細スマホという6~13ものカメラを搭載したカメラが登場するだろうとしています。

360度カメラや3Dカメラが今後5年間では登場するとされていますが、高精細スマホが360度機能や3D機能を具備することで最終的には市場シェアを落とすだろうと推測されています。

AR/VRを実現するために、2022年までには少なくとも4台のカメラが搭載されるとしています。


Robots

Robots

ロボットが自動で動けるかのキーになるのがカメラとのことです。カメラがロボットの目であるので、そこから得たデータをもとに、リアルタイムデータを、ビックデータ分析を掛け、人工知能が出したインサイトをもとにロボットが自動運転することになるからです。

自動運転車:2022年までに全ての新しい車には25個以上のカメラが搭載されるそうです。軽自動車さらに8つのカメラが追加され、普通車は16個追加されるそうです。社内には運転者の挙動や通行者の挙動を確認するためのカメラがさらに4個~6個追加されるそうです。

ドローン:産業用・個人用どちらのドローン市場も確実に伸びます。ドローンが自動運転するためにはカメラデータがとても重要とのことです。そのためにハイクオリティのカメラを2~4個程度搭載したドローンが今後増加する予定とのことです。

ロボット:ロボットは、20個以上のカメラを搭載し、産業・消費者・小売・倉庫などの場面で活躍する予定とのことです。

海洋船舶:Unmanned Underwater Vehicles(UUVs)や、Surface Vehicles (USVs)が産業用途や軍事用途で今後出てくる可能性があるとのことです。


Smart Home

Smart Home


コネクテッドホームの一つのパーツであるカメラは、The Internet of Eyes (IoEYES)とも呼ばれキーコンポーネントと位置付けられているそうです。

家庭内のあらゆる場所にカメラが設置される可能性があるそうで、例えば冷蔵庫・ストーブ・オーブン・ドアノブ・サーモスター・テレビなどです。

100万個前後のカメラが家庭内に既にあるそうですがその大半は冷蔵庫とのことです。

AmazonEchoは最初のカメラを搭載したAIアシスタントです。

AIアシスタントはコネクテッドホームのセンターピースと言われています。これらは将来的に360度カメラを搭載し、家の中にある、あらゆるものと繋がります。たとえば子供がストーブに近づいたときに、カメラを通して得たデータをAIアシスタントが分析し、アラームを出すという具合です。


Security and Surveillance

Security and Surveillance

セキュリティカメラも今後は伸びる予測です。

ここ数年はアナログカメラからネットワークカメラへの移行が進んできました。

2017年時点ではまだアナログカメラの方が多いですが今後は急速にネットワークカメラが普及するでしょう。またネットワークカメラは360度機能や3D機能を搭載する事になる予定とのことです。


Wearables

Wearables


ARが今後のWearable市場をけん引することになります。

ARによりコンピューターが作り出した画像をリアルタイムでUserに閲覧することができたり、職場がARにより劇的に変わる可能性があります。

ARグラスは2018年までに、より正確に状況を理解するために、3Dカメラなどを2つ以上搭載することが想定されています。


おわりに

さて、くだんの44兆個という件ですが、オチとしては、とあるウェブの記事の数字単位が誤っていた(TrillionではなくBillionだった)、というオチでした(記事について質問を投げたところ、翌日には修正され現在は正しい数値になっています)。

実はアイキャッチ画像の数字の単位がBillionだったので、よく読んでいただいている方はお気づきだったかと思います。


紛らわしい釣りタイトルで申し訳ありませんでした(汗)


ネットワンパートナーズでは、ネットワークカメラであればAxis、カメラを制御するソフトウェアであればGenetec、ソフトウェアをインストールするサーバであればCisco UCS、映像を貯めるストレージであればEMC Isilon、ネットワークであればCisco、仮想化基盤であればVM Ware、セキュリティであればPaloaltoやCiscoなど、トータルでご提供・ご支援いたします。



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松本 大平 (まつもと たいへい)

松本 大平 (まつもと たいへい)

主に国内海外問わず新規プロダクトの発掘を行っています!4月から発足した新規事業推進室にも参画しており、発掘したプロダクトから新規事業とうまくシナジーしていきたいと思います。
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