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Box型L3スイッチの決定版! Cisco Catalyst 9300 ご紹介

今回のブログではシスコ社の Cisco Catalyst 9300シリーズスイッチを紹介します。

Catalyst 9300シリーズはCatalyst 9000ファミリースイッチの中で一番初めにリリースされたシリーズになりますが、新しいラインナップが追加されていますのでそちらを中心に紹介していきます。


目次[非表示]

  1. 1.Catalyst 9300シリーズスイッチについて
  2. 2.Catalyst 9300シリーズのラインナップ
    1. 2.1.・モジュラー型アップリンクモデル C9300シリーズ
    2. 2.2.・固定型アップリンクモデル C9300Lシリーズ
  3. 3.おわりに


Catalyst 9300シリーズスイッチについて

Catalyst 9300シリーズは、Box型のアクセススイッチで、2017年7月に最初のモデルがリリースされてから徐々にラインナップを拡充しています。従来のCatalyst 3850/3650シリーズの後継となるポジションのスイッチになっており、充実したレイヤー3機能と複数のスイッチを仮想的に1台のスイッチにまとめるスタック機能をサポートします。


Catalyst 9300シリーズのラインナップ

Catalyst 9300シリーズですが、大きく分けて2つのシリーズが存在します。その1つがモジュラー型アップリンクモデルのC9300シリーズ(C9300- で始まる型番のスイッチ)、もう1つが固定アップリンクモデルのC9300Lシリーズ(C9300L- で始まる型番のスイッチ)です。

・モジュラー型アップリンクモデル C9300シリーズ

C9300シリーズは、アップリンクポート用にオプションとしてネットワークモジュールを追加できるスイッチで、従来のCatalyst 3850シリーズの後継となるシリーズです。

ネットワークモジュールは 1GbE, Multigigabit Ethernet (mGig), 10GbE, 25GbE, 40GbE ポートのモジュールが選択できるようになっています。

シャーシのポート構成は24ポートまたは48ポートで、従来から提供されてきたモデルとして1GbE Copper(データ, POE+, UPOEの型番が存在)とmGig UPOE(mGigの最大速度が異なる型番が存在)のモデルが存在します。様々なポート構成のスイッチがリリースされており、それぞれ型番が分かれていますので詳しくは”表1”を参照ください。

C9300モジュラー型アップリンクモデル
C9300モジュラー型アップリンクモデル


上記のモデルに加えて新たに2つのモデルが追加されました。

1つはシャーシのポート構成がSFPポートのモデル、C9300-24SとC9300-48Sです。それぞれ24ポート、48ポートの1G SFPポートを搭載しており、多数のSFPポートが必要な用途向けのスイッチになっています。

SFPポートモデル C9300-48S
SFPポートモデル C9300-48S


もう1つはパケットのバッファリング能力とルーティングテーブル数などのネットワークスケールを強化したモデル、C9300-24UB, C9300-24UXB, C9300-48UBです。それぞれ24ポート1GbE UPOE, 24ポートmGig UPOE, 48ポート1GbE UPOEのポート構成になっています。こちらのスイッチはパケットバッファが強化されていますので、パケットロスに影響を受けやすい映像系のネットワークやIPストレージが接続されるような環境での利用に向いています。

また、Advantageライセンスを適用した場合にはネットワークスケールが他のC9300シリーズよりも強化されているため、従来のC9300ではちょっとスケールが足らないといった場合にも検討頂けるスイッチになっていると思います。


Model

Total 10/100/1000, Multigigabit copper or SFP Fiber

C9300-24T

24

C9300-48T

48

C9300-24P

24 POE+

C9300-48P

48 POE+

C9300-24U

24 Cisco UPOE

C9300-48U

48 Cisco UPOE

C9300-24UX

24 Multigigabit Cisco UPOE (100M, 1G, 2.5G, 5G, or 10 Gbps)

C9300-48UXM

36x 100 Mbps,1G, 2.5G + 12x Multigigabit (100M, 1G, 2.5G, 5G, or 10 Gbps)

C9300-48UN

48x 5 Gbps UPOE ports (100M, 1G, 2.5G, 5G)

C9300-24UB

24 Cisco UPOE

C9300-24UXB

24 Multigigabit Cisco UPOE (100M, 1G, 2.5G, 5G, or 10 Gbps)

C9300-48UB

48 Cisco UPOE

C9300-24S

24x 1G SFP

C9300-48S

48x 1G SFP

表1: C9300モジュラー型アップリンクモデル型番


・固定型アップリンクモデル C9300Lシリーズ

C9300Lシリーズは、固定型のアップリンクポートを搭載したスイッチで、従来のCatalyst 3650シリーズの後継となるシリーズです。

シャーシの構成は24ポートまたは48ポートで、1GbE Copper(データ, POE+の型番が存在)の構成のものがリリースされています。アップリンクポートは1GbE, 10GbEから選択可能です。

こちらのモデルはモジュラーアップリンクのC9300シリーズ(C9300Bシリーズを除く)と比較して、VRF数, スタック帯域, StackPowerサポートの有無等の違いがありますが、転送能力やルーティング性能は遜色ないスイッチになっています。出来るだけ安価に安心感のあるL3スイッチが欲しい場合に適したモデルになっているのではないかと思います。

C9300L 固定型アップリンクモデル
C9300L 固定型アップリンクモデル


Description

C9300 モジュラー型アップリンクモデル
※ C9300-B シリーズを除く

C9300L 固定型アップリンクモデル

Virtual Networks (VRF)

256
64

Stacking bandwidth

480 Gbps


320 Gbps

StackPower

Total number of MAC addresses

32,000

32,000

Total number of IPv4 routes
(ARP plus learned routes)
32,000 (24,000 direct routes
and 8000 indirect routes)
32,000 (24,000 direct routes
and 8000 indirect routes)

IPv6 routing entries

16,000

16,000

Multicast routing scale

8,000

8,000

QoS scale entries

5,120

5,120

ACL scale entries

5,120

5,120

DRAM

8 GB

8 GB

Flash

16 GB

16 GB

VLAN IDs

4094

4094

Total Switched Virtual Interfaces (SVIs)

1000

1000

表2: C9300とC9300Lの主な比較


また、上記のモデルに加えて新たにPOE+の給電能力を強化したモデルとシャーシ構成がmGigのモデルがリリース予定になっています。既にデータシートに情報が掲載されていますのでもし興味がありましたらご確認ください。


Model

Total 10/100/1000, Multigigabit copper

Uplink Configuration

C9300L-24T-4G

24 Data

4x 1G

C9300L-24T-4X

24 Data

4x 10G

C9300L-48T-4G

48 Data

4x 1G

C9300L-48T-4X

48 Data

4x 10G

C9300L-24P-4G

24 PoE+

4x 1G

C9300L-24P-4X

24 PoE+

4x 10G

C9300L-48P-4G

48 PoE+

4x 1G

C9300L-48P-4X

48 PoE+

4x 10G

C9300L-48PF-4G

48 PoE+

4x 1G

C9300L-48PF-4X

48 PoE+

4x 10G

C9300L-24UXG-4X

24 UPoE 8x mGig

4x 10G

C9300L-24UXG-2Q

24 UPoE 8x mGig

2x 40G

C9300L-48UXG-4X

48 UPoE 12x mGig

4x 10G

C9300L-48UXG-2Q

48 UPoE 12x mGig

2x 40G

表3: C9300L 固定型アップリンクモデル型番



おわりに

今回はCisco Catalyst 9300シリーズを紹介させていただきました。2017年からリリースされているシリーズですが、現在も市場のニーズに合わせてモデルが拡充され様々なケースに適用できるようになっています。

個人的には、Catalyst 9300シリーズは扱い易いスイッチなので、Catalyst 9000ファミリーの中で一番好きなシリーズです。非常にバランスの良いスイッチになっていますので、Box型のL3スイッチを選定する際には是非ご検討いただければと思います。

もし、Catalyst 9300シリーズや他のCisco Catalystシリーズにご興味がありましたら、弊社担当営業までご連絡ください。


・参考URL
Cisco Catalyst 9300 Series Switches Data Sheet
https://www.cisco.com/c/en/us/products/collateral/switches/catalyst-9300-series-switches/nb-06-cat9300-ser-data-sheet-cte-en.html

・関連ブログ
アクセススイッチの決定版!Cisco Catalyst9200 ご紹介
https://solution.netone-pa.co.jp/blog/174

Catalyst 9000シリーズの最上位機種! Cisco Catalyst 9600 ご紹介
https://solution.netone-pa.co.jp/blog/212

砂田 晃徳(すなだ あきのり)

砂田 晃徳(すなだ あきのり)

ネットワンパートナーズ セールスエンジニアリング部所属。ネットワンシステムズで色々と経験後、NOPでネットワーク系の製品担当SEやってます。
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