
SD-WANチャンピオン③Catalyst
はじめましての方は初めまして!SD-WANチャンピオンの窪田と申します。
SD-WANチャンピオンになった筆者が、
Cisco SD-WANについて語らせていただく記事の第3弾になります。
第1弾はこちら
第2弾はこちら
今回はCatalystを用いたSD-WANについて話します。
目次[非表示]
- 1.Catalyst SD-WAN
- 2.チャンピオン's ポイント
- 2.1.人気機能ランキング
- 2.1.1.2位 Cloud onRamp
- 2.1.2.1位 SD-AVC
- 2.2.WAN回線の選択肢としてのスターリンク
- 2.2.1.FEC(誤り訂正)
- 2.2.2.Packet Duplication(パケット複製)
- 3.終わりに
Catalyst SD-WAN
CatalystのSD-WANは、コントローラとEdgeルータの2つのコンポーネントから構成されます。
MerakiのSD-WANと比較して、大規模スケールに対応した柔軟性と高機能性が特徴です。
基本機能については、以下の記事で紹介しております。
10分でわかる、Cisco SD-WANの概要 | ネットワンパートナーズ株式会社ブログサイト
チャンピオン's ポイント
SD-WAN チャンピオンである筆者が、数日間のワークショップを通じて「ここがすごいぞCatalyst SD-WAN」と感じたポイントをいくつかご紹介します。
人気機能ランキング
Cisco Routing / SD-WAN Champions -Design Workshopでは、東アジア各国からSD-WANの猛者たちが集まっておりました。
そのなかで、よく使う機能のランキング集計を取っていたので、上位2つの機能を紹介します。
2位 Cloud onRamp
Cloud onRampはEdgeルータとSaaS間の回線品質からスコアを計算し、最適なパスを選択する機能です。
Cisco SD-WAN Cloud onRamp ソリューション概要
1位 SD-AVC
SD-AVC(Application Visibility and Control)は、ファーストパケット問題に対応する機能です!
SD-WANには、特定のアプリケーションで最初の通信が行われる際に、SD-WANルータがその通信フローを正確に認識できず、管理者の意図した通りに制御できないという課題があります。この現象は「ファーストパケット問題」として知られています。
ローカルブレイクアウトをより快適に~Cisco SD-AVCのご紹介~ | ネットワンシステムズ
アプリケーション識別のキャッシュ情報をルータ間で共有することで、ファーストパケット問題を緩和することが可能です。
WAN回線の選択肢としてのスターリンク
話題のスターリンクをご存じでしょうか?
衛星通信が可能なアンテナを通電すれば、どこでもインターネットに接続可能になるサービスです。
日本国内でも船舶で使われたり、個人向けの提供もされているようですね。
インターネットに接続できるということは、SD-WANにおいてWAN回線の選択肢になり得るということです。僻地への導入やバックアップ回線の選択肢として考えられますね。
ここで気になるのが通信の安定性です。Catalyst SD-WANでは、FEC(Forward Error Correction)とPacket Duplicationという機能により、通信の安定性を向上させることが可能です。
いずれの機能も、不安定な回線に対して有効です。
FEC(誤り訂正)
FEC機能では、アンテナから送信されたデータに、パリティビットを添付します。
もし衛星通信の過程でビット誤りが発生しても、受信側でパリティビットを利用して誤り訂正が可能になります。
Packet Duplication(パケット複製)
Packet Duplication機能では、複数パスに複製されたパケットが送信されます。
パス上でビット誤りが発生しても、受信側で再構成されるため、信頼性の向上が期待できます。
終わりに
本記事ではCatalyst SD-WANの魅力についてご紹介しました。
CatalystのSD-WANはMeraki SD-WANよりも細かな制御が可能です。その一方、初見では設定が難しく感じるのもまた事実だと思います。
弊社では、デモを含めたトレーニングも用意しております。ぜひお声がけください!
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