catch-img

HCI界の超大型ルーキー"Cisco HyperFlex"

皆様こんにちは。 ネットワンパートナーズ、2年目SEの深沢です。 2016年4月に入社し、現在1年半ほど経ちましたが最近では製品の事もだいぶわかりはじめ、 弊社のプラットフォーム製品担当として、バリバリ働いております! さて今回は私の「同期」とも言える、2016年4月にリリースされたCiscoのHCI製品をご紹介させて頂きます。 その名もHyperFlex(ハイパーフレックス)です。 こちらのHyperFlex、Cisco史上、最速で成長していると言われている"超大型ルーキー"です。 既に米国ではトップシェアになりつつある製品で、 これから日本でも売れる事間違いなし!と個人的に思っている製品ですので、 皆様にHyperFlexの魅力をお伝えできればと思います。


目次[非表示]

  1. 1.そもそもHCIって何?
  2. 2.HCIにすると何が嬉しいのか?
  3. 3.Cisco HyperFlexは次世代のHCI!
  4. 4.HyperFlex が提供する3つのメリット
    1. 4.1.1.とにかく構成がシンプル
    2. 4.2.2.簡単セットアップ、簡単運用
    3. 4.3.3.既存UCS環境にも対応可能
  5. 5.終わりに


そもそもHCIって何?

HCIとは「ハイパー・コンバージド・インフラストラクチャー」の略で、直訳すると 「超集約インフラ」といったところでしょうか。 なんだか長くて噛みそうな名前ですが、今プラットフォーム界隈で最も"アツイ"製品群です。 HCIを一言で表すと、 "サーバーとストレージを一つの筐体にまとめてしまったもの" となります。 従来のサーバーの進化系といった立ち位置で、見た目も普通のサーバーと大した違いはありません。 従来のサーバー、ストレージをHCIに置き換える事により、物理的なストレージが不要となります。 結果、従来よりシンプルなネットワーク構成が実現します。 従来型とHCI比較図 HCIは単体では動かず複数のノードを組み合わせる事により仮想化基盤を構成します。 複数のHCIノードのローカルストレージを、SDS [Software Defined Storage] という技術により束ね、 仮想的な共有ストレージとして定義します。 SDSイメージ こうする事により、従来の共有ストレージとしての機能を、物理ストレージをなくしたシンプルな構成で提供する事が実現しました。

HCIにすると何が嬉しいのか?

HCIの特徴として、 「シンプル構成」 「導入の容易さ」 「拡張性の高さ」 があげられます。 X86サーバ上でソフトウェアによりリソースを制御して活用する形になるため、導入が容易ですぐに使い始められるだけでなく、管理が容易で、運用の手間やコストが抑えられます。 また、拡張性も高く、最低3ノードからスタートして、ストレージ容量などのリソースが足りなくなったら、 単純にノードを追加するだけで段階的に拡張する事が可能です。 なので、最初から大容量のストレージを購入して、空きリソースを無駄遣いする事はありません。 最低容量のノード数で導入頂き、ビジネスの拡大に合わせて効率的な運用が可能です。 HCIについてはググれば詳しく出てくるので、今回は簡単なご紹介にとどめさせて頂きます!

Cisco HyperFlexは次世代のHCI!

さて、前置きが長くなりましたがここからが本題です。 2016年4月、満を持してCiscoもHCI製品を発表しました。 HyperFlexです。 HyperFlexオールフラッシュモデル筐体 <HX240c オールフラッシュモデル *4ノード> このHyperFlex、リリースされてからわずか1年間で1100以上の顧客を獲得しており、Cisco史上、最も早く成長したプロダクトと言われています。 米国では既にHCI市場での売上実績が首位に立ちつつあります。 「そんな事言っても他のHCIと大して変わらないんじゃないの?」 そう思っているそこのあなた。 実はHyperFlexには従来のHCIと圧倒的に違う点があります。 HyperFlexはサーバー、ストレージに加えて、ネットワークも統合管理する事ができます。 ここで今までのHCIについてもう一度振り返ってみます。 実は従来のHCI製品、サーバーとストレージの統合を謳っていたものの、 サーバーとストレージを繋ぐ間のネットワークの部分については考えられていなかったのです。 つまりネットワーク部分は、別個のスイッチ等を用意し、外出しで管理する必要がありました。 その為、本当に"超集約"されているか、というと私はやや疑問がのこっておりました。 しかし、Cisco HyperFlexはCiscoの持つネットワークへの強みを生かし、 ネットワーク部分まで1つの筐体に統合しました。 つまり、サーバー/ストレージ/ネットワーク全てをHyperFlexのみで提供する事が実現しました! 他社HCIとHyperFlex比較 HyperFlexこそ、本当の意味での"超集約"サーバーと言えると思います。 ではHyperFlexによりネットワークまで統合される事により、どのようなメリットがあるのでしょうか?

HyperFlex が提供する3つのメリット

1.とにかく構成がシンプル

ネットワーク部分の統合により、構成が非常にシンプルになりました。 単純に物理的なサーバー/スイッチ、スイッチ/ストレージ間の配線が不要な為です。 HyperFlexを用いた仮想化基盤の構成ですが、基本的にFI(Fabric Interconnect)という統合管理基盤に、HyperFlexを直結させるだけでOKです。 また、HCIを追加する場合もFIに次々にぶら下げていくだけで、簡単に拡張が可能です。 HyperFlex構成イメージ また、このFIですが、40Gポートを最大で48口搭載しています。 HypaerFlex側もバージョン2.4アップデートにより40Gでの接続が可能になりました。 ただでさえトラフィックの多いサーバーネットワークは統合する事により帯域が足りるのか、 という点は最も懸念される所だと思います。 そんな中40Gポートが48口もあるというのはかなりの安心感があるのではないでしょうか。 また、LAG等を無理に使用しなくても、最低限の物理配線で十分な帯域を確保できるため、 配線もよりシンプルになります。 配線が複雑だと人為的ミスの確率も上がりますし、管理も複雑になってネットワーク管理者としては げんなりしてしまいますよね、、 しかし、HyperFlexならこれ以上ないほどシンプルな構成が実現できます!

2.簡単セットアップ、簡単運用

基本的にHyperFlexはサーバー/ネットワーク/ストレージ全ての基盤が全て単一のインターフェース、「UCS Manager」で管理可能です。 [○UCSM管理画面載せる] また、初期セットアップについてもCiscoはネットワーク、サーバ、ストレージ構築を全て合わせて60分以内で終える事が可能、と謳っています。 もちろん構成や数量にもよるのでしょうが、複雑なネットワーク構築に時間を割かなくて良いのは非常に魅力的です。 容量追加の際も、ノードをFI配下に接続し、既存クラスタに追加するだけで完了です。 数あるHCI製品の中でも運用負荷が非常に軽く、ネットワーク管理者からすればありがたい限りかと思います。 最近のアップデートで早くもインターフェースの日本語表示に対応した所もポイントです。

3.既存UCS環境にも対応可能

「HyperFlexが画期的なのはわかったけど、今まで使っていた環境はそのまま使えないの?」 やはり普段からUCSで運用しているユーザー様からすれば気になるところはUCSとの互換性の部分になるかと 思います。 ご安心ください、HyperFlexの混在利用も可能です。 HyperFlexはVersion2.0より、既存UCS環境に追加して、スケールアウトさせることができます。 今まで使用していたサーバー、ストレージのリソースを無駄にすることなくHCIの追加が可能です。 HyperFlex管理ドメイン また、UCSのハードウェア情報を全てソフトウェアで定義する「サービスプロファイル」ですが、HyperFlexでは自動的に生成されます。 既存UCSユーザーとしては、HyperFlexに切り替える事により運用負荷も軽減され嬉しい限りですね!

終わりに

HyperFlexの魅力は伝わりましたでしょうか? 既存UCS環境との互換性の部分も相まって、普段からUCSを導入頂いているユーザー様であれば HyperFlex導入のハードルも非常に低く、これから日本でもどんどんシェアを伸ばしていくのではと考えられます。 HyperFlexが優秀すぎるので私も同期として負けないように日々精進して参ります! 最後までお読み頂き、ありがとうございました!


ご不明な点はお気軽に
お問い合わせください
ソリューション・カタログは
こちら