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<後編>やる気!元気!!Meraki!!!

あけましておめでとうございます。ネットワンパートナーズ 木村です。

本年もどうぞ宜しくお願い致します。


前回「<前編>やる気!元気!!Meraki!!! 」を執筆したのが、昨年の1月13日ですので、約1年ぶりにようやく後編を書かせて頂くことになります。暫く干されておりましたが再び執筆する機会を与えて頂き、大変感謝しております。


Merakiですが今年度はさらに売り上げを驚異的に伸ばしており、2016年12月の時点で昨年度の通期売上の700%を超えております。弊社ネットワンパートナーズ取り扱いの商材の中でも、最も"神ってる製品"に成長しました。小売や外食だけでなく学校やホテル、観光施設などの分野で需要が増えている様です。

また、昨年末には17年度予算案に「公衆無線LAN環境整備支援事業」として31.9億円を計上すると総務省より公表されました。

総務省は26日、「防災等に資するWi-Fi環境の整備計画」と「2017年度予算案」を公表した。 Wi-Fi整備計画では、2017年度から19年度の3年間で、約3万箇所にWi-Fi環境を整備することを目標数として設定。17年度予算案に、「公衆無線LAN環境整備支援事業」として31.9億円を計上するなど、地方公共団体におけるWi-Fi整備を支援していく。 同事業では、避難所・避難場所に指定されている学校の図書室や視聴覚室、技術・家庭室、多目的室等の特別教室、余裕教室、体育館等へのWi-Fi整備等が補助対象となる。 総務省では、「Wi-Fi環境は、災害時には避難生活などに、平時には教育やコミュニティ活動などに効果的に活用できる。各自治体におかれては、本事業も活用し、整備を加速していただきたい」としている。


引用元:ICT教育ニュース より抜粋

観光や災害時に利用されるWi-Fi環境を2020年までに残り約1万6千か所の整備を進めるのだそうです。今後、益々Wi-Fi業界が活性化していくものと期待しております。

さて今回はMeraki MRシリーズの性能部分について紹介致します。オンプレ型と比較してクラウド型の無線アクセスポイントの性能はどうなんでしょう。Meraki、Ruckus、その他の無線製品を用意しまして比較検証を行ってみました。


目次[非表示]

  1. 1.高密度環境でのパフォーマンス試験
    1. 1.1.高密度環境での通信速度の結果
    2. 1.2.高密度環境で通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の結果


高密度環境でのパフォーマンス試験

今回の試験環境では802.11ac端末(iPad Air 2)を50台用意し、1台のアクセスポイントに接続させ、トラフィック負荷ツール(iperf3) を使って一斉に負荷をかけた状態でスループットを測定しています。因みにiPad Air2 *50台を1週間レンタルするのに18万円くらいかかっています。比較対象機器は、Meraki、Ruckus以外にも複数用意(C社、D社、I社、M社、B社)し比較しています。

高密度環境でのパフォーマンス試験の様子

密集して設定しているアクセスポイント



測定方法は、無線クライアントの台数を10台、20台、30台、、、と10台ずつ増やしていき、各台数において、「通信速度の平均値」と「通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値」を集計しています。集計するデータは20Mhz(ボンディング無し)、40Mhzボンディング、80Mhzボンディングに別けて実施しています。

設定値は5Gh帯zのみ有効にし、チャネル固定、送信出力固定で行った以外は全てデフォルト値を使用しています。なお、試験についてはガチで公平に平等な環境で行っています!  

高密度環境での通信速度の結果

まずは「通信速度の平均値」の結果がコチラです。

通信速度の平均値結果_20Mhz帯の通信速度ランキング

通信速度の平均値結果_40Mhz帯の通信速度ランキング

通信速度の平均値結果_80Mhz帯の通信速度ランキング

「通信速度の平均値」においては概ね、MerakiとRuckusともに良い結果となりました。因みに、どのベンダー機器も無線クライアントを50台まで接続させること自体は問題無く出来ることを確認しています。

但し、無線クライアントの台数を増やして一斉に負荷をかけることで、無線アクセスポイントとの接続断が発生してしまう機器が見受けられました。そのため、 "何度テストを実施しても計測出来ない機器" "何事も無く1回で計測出来る機器"  との違いがハッキリと顕著に表れました。

例えば、クラウド管理型無線アクセスポイントのA社製品やM社製品などは無線クライアントを30台まで増やしたタイミングでNGとなり、何度やっても計測出来ないことを確認しています。複数のクライアントから一斉に負荷がかけられることによってアンテナがハングアップしてしまい、アクセスポイントと無線クライアント間の接続が切れてしまうことでデータの集計が出来なくなっているものと考えられます。  


高密度環境で通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の結果

つぎに「通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値」の結果がコチラです。

通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値結果_20Mhz帯の通信速度ランキング

通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値結果_40Mhz帯の通信速度ランキング 通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値結果_80Mhz帯の通信速度ランキング

「通信速度が0.5Mbps以下まで落ちた端末台数の平均値」では、複数台の無線クライアントから一斉に負荷をかけた際に、まんべなく安定して通信が行えるかどうかを確認するために計測しています。

ボンディング無し(20MHz)の状態ですとRuckusに軍配があがりました。特にチューニング無しにも関わらず安定した通信が行えることを確認しています。40MHzボンディングからは0.5Mps以下に落ちる端末が激減し、ほとんど無線端末が安定して通信できることを確認しました。これはMeraki、Ruckusのみならず、他の検証機器全てにおいても同様で、通信が安定する傾向にあるようです。この結果から高密度環境におきましては、チャネル設計が許容される限り、40Mhz以上で設計することが望ましいものと考えます。

ほとんどの試験でCランクになっているA社とB社の無線アクセスポイントは、筐体価格が非常に安価なもので、予め想定していた通りの結果になりました。安いWi-Fiチップの実装が使われているものと思われ、性能に関しては "安かろう悪かろう" という結果が顕著に表れています。

今回の結果から、MerakiとRuckusは細かいチューニングを行わなくても高密度環境で利用できるということが解りました。大きなホールや講堂などにおいても是非Merakiをご提案頂ければと思っております。Meraki、Ruckus以外の他ベンダー名、機種名については大人の事情により伏せさせて頂きました。なお、先月リリースされましたMR30HとMR33については試験環境に間に合いませんでしたので、また次回機会があれば実施したいと思います。

それでは、本年もMerakiをどうぞよろしくお願い致します。

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