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バーチャルリアリティ(VR)でUCの在り方は変わる?

こんにちは、コラボレーション製品プリセールスの竹生(たけお)です。

  昨今、クラウドサービスとスマートフォンの普及やスマートフォンを利用したEコマース利用の増加によって企業のコラボレーションやコンタクトセンターサービスの在り方に変化が起きています。コミュニケーションの手段にLINEを始めFacebookやTwitterなどのSNSが浸透したことで、ビジネスでもチャットやSNS利用率が高まり、また会議はPC或いはスマートフォンからどこからでも参加できるようになってきています。同様にコンタクトセンターサービス分野でも、スマートフォンからWeb、チャット、SNS或いはビデオなど、電話を含め様々なチャネルを利用したコミュニケーション(オムニチャネル)が浸透し始めています。

スマートフォンの保有状況のグラフ

スマートフォンの保有状況 

(出典)平成26年通信利用動向調査(世帯編) <http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc372110.html>


日本国内のBtoCの「EC化率」及び「EC市場規模」のグラフ

 日本国内のBtoCの「EC化率」及び「EC市場規模」

(出典)平成27年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 <http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160614001/20160614001-1.pdf>


  そして、スマートフォン普及の後、次に来る未来のSNSプラットフォームとして注目され始めている技術があります。それは、「VR」です。「VR」は「Virtual Reality」の略語で、「仮想現実」「人工現実感」と訳されます。人間の五感に働きかけることで、実際には存在しないモノや空間を「現実」だと感じさせるための技術やシステムのことを指しています。そんな「VR」ですが、今後UCとどう関係していくのか?まだまだイメージ出来ない部分があるかと思いますが、少し触れたいと思います。


目次[非表示]

  1. 1.そもそもVR市場はどうなっているのか?
  2. 2.VRはコンタクトセンターサービスに変化をもたらすのか?
  3. 3.VR会議は今後ビジネス用途で使用されるのか?
  4. 4.最後に


そもそもVR市場はどうなっているのか?

  2016年は「VR」元年と言われています。それでは「VR市場」の現状と未来はどうなっているのでしょうか?米国のIT調査会社IDCは、2016年に発表したレポートで「2016年のVR市場」の規模を「52億ドル」と予測しています。また、「VR市場」の未来予測としてIDCのレポートは、「2020年のVR市場」を金額ベースで「1,620億ドル」と予想しています。一方、控えめな予測では、米調査会社SuperData社は、2020年の予測を「403億ドル」とIDCの1/4以下です。とはいえ「VR業界」の市場規模は2016年~2020年の4年間で十数倍にまで跳ね上がっており、成長スピードはかなり速いことがうかがえます。

「VR業界」の市場規模の予測グラフ

「VR業界」の市場規模の予測

SuperData社「Virtual Reality Industry Report 2016」より <https://www.superdataresearch.com/market-data/virtual-reality-industry-report/>


VRはコンタクトセンターサービスに変化をもたらすのか?

  「VR」のもっとも盛んな使われ方として、ゲーム分野での利用がイメージし易いかと思いますが、現在用途の幅は急速に拡大しています。映画や音楽分野で「VR」がもたらす臨場感で、様々なシミュレータ効果を向上させます。また教育では体験学習などが挙げられます。それ以外でも不動産業や観光業では、「VR」を利用して現地へ実際出向くことなく対象を体感できるサービスが始まっています。

体験したいVRコンテンツの調査結果株式会社Viibar

VR(バーチャルリアリティ)に関する意識調査

<http://viibar.com/press/vr-research>


 弊社では、先日クラウド型のコンタクトセンター・コラボレーションサービスである「PureCloud」の取扱いを開始しましたが、その製品においても「VR」との連携サービスは既に試験的に開発され始めています。以下図のケースでは、ユーザがある観光企業のVRコンテンツサービスを体験している最中に、電話やチャットといった様々なコンタクトチャネルを利用し、オペレータからサポートを受けている体験をイメージしています。尚、このVRサービスを利用するためには、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)と呼ばれる専用ゴーグルが必要です。価格的には安価なもので千円から、高価なもので数万円のラインナップがあり、性能や用途によって選択し購入します。(弊社で行っている「PureCloud」でのVRデモは安価なGoogle社のCardboard VRヘッドセットを利用)

  実際、日本では不動産マンションの内覧サービス(リクルート住まい)では無償のゴーグルを使い部屋を360度の映像で見ることができるサービスや、観光業(じゃらん)でも著名観光地をVRでツアー出来るサービスなど、実用が始まっているため、VR体験中のオプションとしてコンタクトセンターサービスとの連携需要は現実味を帯びてきています。

クラウドコンタクトセンターサービス「PureCloud」上でのVRインタラクション

クラウドコンタクトセンターサービス「PureCloud」上でのVRインタラクション <https://www.youtube.com/watch?v=arR9R3opwfI>


VRの多様な用途のイメージ

VRの多様な用途


VR会議は今後ビジネス用途で使用されるのか?

  弊社では、多地点間でのコミュニケション利用にWebやテレビ会議製品を活用しており、多くのお客様への販売実績も豊富にございます。これを利用することで、時間とコストを節約し、場所にとらわれずビジネスを迅速に進めることが可能となるため、現在この会議体は様々な企業で主流になりつつあります。

  そして昨今「VR」を使ったSNSプラットフォーム(VR上で人が集まり会話する)が市場に出現し始めています。メジャー製品ではフェースブックと買収したヘッドマウントディスプレイメーカであるOculusを使ったVRサービスが有名ですが、このケースでは出席者がアバタ―表示になるため、ビジネス用途での利用は難しいと想像する人が大半だと思います。このケースはあくまでコンシューマ向けSNSサービスの延長でのコミュニケーションツールとして使うのが主な用途になっているため、ビジネスでの会議イメージは湧かないと考えるのが必然です。しかしながら過去を振り返って考えてみると、冒頭でもふれましたが、SNS自体をビジネスで使われるようになったのは、コンシューマがスマートフォンでそれを活用し、普及したのがきっかけとなっており、SNSサービスの代表格であるFacebookでVRが普及すれば、VR利用に必要なヘッドマウントディスプレイの保有がスマートフォンと同様に浸透し、それからビジネス利用へ発展していくという流れは想像できてしまいます。

Facebook Social VR Demo - Oculus Connect 2016の画像

Facebook Social VR Demo - Oculus Connect 2016

https://www.youtube.com/watch?v=YuIgyKLPt3s


最後に

 VRがUCにどう影響していくのか?2つのケースをご紹介しました。ビジネスでの実用には諸処課題はありますが、コンシューマへの浸透率が大きく影響しそうですね。ただ、コミュニケーションの在り方は、常に進化し、変化し続けているのは事実です。総務省が促進しているテレワーク(在宅勤務)の普及率も変化のきっかけになるかもしれません。会議を例にとると、近い将来自宅で入浴中にヘッドマウントディスプレイをしながら、Webやテレビ会議以上の超臨場感を味わいながらVRで参加なんてことも実現できるかもしれません。(→実現出来てもこれはいけませんね)当面はコンシューマとしてVRを活用、体験し、身近な環境で普及の一助になってくれたらいいですね。尚、PureCloudのVRデモはいつでもお見せできますのでご興味あれば弊社までお気軽にお問合せください。

浴槽に使ってVR機器を使用している男性

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