
【速報】Cisco Live 2026 Las Vegas~Keynote編 Day2 ~
みなさん、こんにちは!プリセールス担当SE の毛利です。
先日投稿した「Keynote編 Day1」「WoS編」の記事はご覧いただけたでしょうか? Day1に引き続き、Day2のKeynoteも皆さんにお伝えしたい情報が盛りだくさんでしたので、今回は「Keynote編 Day2」としてお届けします!
Day2のポイントは、資産の可視化を根本から変える「Cisco IQ」と、Day1の発表で大きな反響を呼んだ「Cisco Cloud Control」の2つです。これらが実際の現場の運用をどう変えていくのか、具体的なデモを交えて紹介されていました。
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■ 資産の可視化とサポートを刷新する「Cisco IQ」
Day2の前半では、Chief Customer Experience OfficerのLiz Centoni氏より、資産の可視化とサポート体験を大きく変える「Cisco IQ」が紹介されました。

背景として語られていたのは、セキュリティ脅威の進化スピードです。現在、AIを活用した攻撃(Mythosなど)はマシンスピードで動き、わずか数分でネットワーク全体をマッピングし、サポートが切れた古いデバイスなどの脆弱性を的確に狙います。 実際にCisco Talosによる昨年度のレポートでは、標的となった脆弱性の40%がサポート切れのデバイスによるものというデータもあるそうです。
マシンスピードで迫る脅威には、これまでの人間の手作業や推測に頼らず、正確な情報を即座に把握するための仕組みが必要です。その解決策として登場したのがCisco IQです。 今回のKeynoteでは、Cisco IQがもたらす3つのメリットについて、各社の事例を交えながら紹介されました。

① ネットワーク環境の完全な把握(Landscape clarity)
Cisco IQは、すべてのハードウェア、ソフトウェア、セキュリティ状態を1つのダッシュボードでリアルタイムに可視化します。 GEODIS社の事例では、Cisco IQを導入したことで、これまで把握が難しかった自社デバイスのサポート状況を特定し、サポート終了(LDOS)デバイスの脆弱性に対する明確なアクションプランを得られたと語られました。
また、ステージ上のデモでは、12,000台ものデバイス全体を瞬時に可視化し、その中から今後12ヶ月以内にサポート終了を迎えるデバイスを特定。さらにAIアシスタントに指示を出し、特定の拠点で交換が必要なデバイスを製品IDごとに分類したレポートを自動生成する様子が紹介されました。


② プロアクティブな回復力と予防(Proactive resilience)
次に紹介されたのは、トラブルの兆候を検知し、未然に防ぐ機能です。 Cisco IQでは、証明書の期限切れや設定ミス、既知のバグなど、障害に繋がる複数の兆候を事前に検知・集約し、トラブルを未然に防ぎます。 GlobalFoundries社の事例では、システム停止が許されない環境下でも脆弱性の影響を受けるデバイスを正確に特定し、AIアシスタントがシステムを止めずに適用可能なアップグレードを正確に導き出す様子が紹介されました。


③ トラブルの迅速な解決(Rapid resolution)
従来のトラブル対応では、ログの収集や環境の説明といったトラブルシューティング前の準備に多くの時間が費やされています。しかし、AIによる脅威がマシンスピードで迫る現在では、このタイムロスが命取りになります。 Cisco IQでは、サポート(TAC)のケースを開いた瞬間に、トポロジや設定履歴などの事前情報がエンジニアへ自動共有されます。さらに、AIがケースに応じて最適なエンジニアをアサインする仕組みまで備わっています。これにより、初動のタイムロスを限りなくゼロにしたトラブルシューティングが提供されます。

実はCisco IQはすでに5週間前から一般提供が始まっており、わずかな期間で2,000社を超える顧客が利用を開始しているとのことです!7月以降もさらなるロードマップが示されており、なかでも「オンプレミス環境への対応」は、日本での展開にとても役立つアップデートになりそうです。

■「Cisco Cloud Control」がもたらす、運用管理のシンプル化
後半のセクションでは、Chief Product OfficerのJeetu Patel氏が登壇し、Day1の発表でも注目を集めていた「Cisco Cloud Control」が今後のネットワーク運用をどう変えていくのか、3つの領域に分けたデモが披露されました。
各デモの中では様々な機能が紹介されておりましたが、その中でも特に印象に残った機能をピックアップして紹介します。
① AI-Ready Data Centers
Cisco Cloud Controlでデータセンター全体の状況を1つの画面で可視化し、そこからNexus Dashboardとシームレスに連携して、特定の拠点のより詳細な状況を把握し、セキュリティ制御までを行うデモが披露されました。
Cisco Cloud Controlによりデータセンター全体の状況が可視化される様子です。

同一の画面からNexus Dashboardへ遷移し、特定拠点のデバイスの脆弱性を特定します。さらにLive Protect機能により、デバイスの再起動を行うことなく、即座に脆弱性への対処を適用します。


DPUを搭載したスマートスイッチで、本来はファイアウォールへ迂回する必要のあった処理をスイッチ側で実装し、データセンターの構成が最適化されます。


② Future-Proofed Workplaces
AIエージェントによる設定の自動化やトラブルシューティングといったネットワーク運用の支援に加え、環境の仮想コピーにより作業の事前テストを安全に実施できるDigital Twin機能が紹介されました。
ネットワークの障害発生時に、裏側で監視を行うAIが数秒で原因を特定し、Webex経由で修復案までを提示します。

また、この修復案に至るまでの推論と実施した際のリスク評価までが含まれており、人が内容を納得した上で安心して実行することが可能です。


Digital Twin機能のデモでは、実際のネットワーク環境と同じ仮想コピーを作成。AIアシスタントを活用し、自然言語でのテストケース作成から、実施した際の影響の検証まで可能なことが示されました。


③ Digital Resilience
統合されたSplunkと連携による、AI Canvasを用いた迅速なトラブルシューティングや、Agentic SOCによる大量のアラート対応、AIエージェントを制御・監視するAgent Observabilityのデモが披露されました。
Splunkとデータ連携したAI Canvasの根本原因分析を利用することで、数時間~数日かかるトラブルシューティングが数十秒で完了します。

Agentic SOCでは、AIが脅威のトリアージから端末の隔離までを自律的に実施。またAIが結論に至る判断材料となった根拠を詳細に確認できるため、ブラックボックスにならず、人間が信頼して処理を任せられる作りとなっています。

Agent Observabilityのデモでは、AIエージェントが起こす想定外の行動を検知し、Signalにより自動的にアラートが出力されていました。そこから、今後同様のミスが起きないように行動を判定するメトリクスを作成し、過去と今後のすべてのやり取りがコンプライアンスを満たしているかを評価する一連の流れが実演されていました。
またデモの最後では「Luna」と呼ばれる評価専用の小型言語モデルが紹介され、LLMによるチェックと比較し、精度を落とさずにコストを大幅に削減できる点が大きな強みとしてアピールされていました。


■ まとめ
今回最も注目すべきポイントは、Cisco IQを含めたすべてのデモがCisco Cloud Controlという1つの画面から行われていたことです。Cisco IQによる資産の可視化から始まり、データセンターの管理、Digital Twinを利用した事前テスト、AI Agentを利用したアラート管理まで、すべての操作がCisco Cloud Controlからシームレスに展開されていました。
本記事ではデモの内容について簡単に紹介しましたが、紹介しきれていない点もまだまだあります。また、実際の画面の動きをご覧いただくと、Cisco Cloud Controlが運用をどれほどシンプル化するのかがより伝わるかと思いますので、気になる方はぜひYouTubeで公開されている当日の映像もご覧ください。
□Wednesday Keynote: From Agentic Vision to Enterprise Reality https://www.youtube.com/watch?v=wjO1JxAGWmA
今後、Cisco IQやCisco Cloud Controlは、間違いなく運用に欠かせないプラットフォームになっていくと感じました。これからの動向にも注目し、皆様にお届けしていきたいと思います。





