
【速報】Cisco Live 2026 Las Vegas~Keynote編~
みなさん、こんにちは!プリセールス担当SEの毛利です。
現在、アメリカ・ラスベガスで開催中の「Cisco Live 2026」に現地参加しています。
世界中のエンジニアが集まる会場の熱気は、まさに圧倒的一言です!今回は、その中でも大本命である「Keynote(基調講演)」の内容を、現地の興奮が冷めないうちに最速でレポートします。
今年のシスコが描く未来、そして私たちが向かう次のインフラの姿とは?さっそく最注目の発表内容を紐解いていきましょう。
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■ 今年のテーマは「AI時代における重要なインフラストラクチャ(The Critical Infrastructure for the AI Era)」

基調講演のスタートを飾ったのはCEOのChuck Robbins氏です。彼は冒頭、「AIトラフィックは今後3年間で現在の3倍になる」という予測を提示しました。まさに「インフラの刷新は一刻を争う」というメッセージから、今年のKeynoteは幕を開けました。
現在は、人間がAIに指示を出す時代から、AIが自律的に判断して動く「Agentic Era(エージェント時代)」へとシフトしつつあります。この爆発的なトラフィックと複雑化するシステムを支えるため、ネットワークの強化はもはや猶予のない急務です。
また、Chuck Robbins氏はこれまでの40年以上にわたるシスコの歩みを振り返り、「過去のあらゆる技術革命はネットワークに依存してきた」「ネットワークはノード(単体の機器)の集合体よりも、真に強力な存在である」と語り、シスコの最大の強みであるネットワークの重要性を改めて強調しました。
その上で、AIが真価を発揮するためにはネットワークの力が不可欠であるとし、シスコが中心となって「AI時代における重要なインフラストラクチャ(The Critical Infrastructure for the AI Era)」を構築していくという強い決意を表明しました。単なるネットワークベンダーにとどまらず、AI時代を根底から支える「最重要インフラ」そのものになるという、揺るぎない覚悟が感じられる圧巻のオープニングでした。
■ Chief Product Officerが語る、自律型AIエージェント時代を支える「3つの柱」
続いて登壇したのは、Chief Product OfficerのJeetu Patel氏です。
彼が語ったのは、私たちが今まさに直面している「人間がAIに指示を出すチャットボットの時代」から、AIが自律的に業務をこなす「Agentic Era(自律型エージェントの時代)」への大きなシフトについてでした。
ここでJeetu氏から、非常に印象的な表現が飛び出しました。
「人間は(画面を)クリックするが、エージェントは群がる(Swarm)」
自律型AIエージェントが普及すると、人間の約450%ものネットワークトラフィックが発生すると指摘しています。この巨大な変化(インフラのスーパーサイクル)に対応するために発表された、シスコの具体的なプロダクトや戦略を「3つの柱」で紐解いていきます。

① ネットワークの拡張(Scaling Networking)
まずは、AIの爆発的なトラフィックを処理するためのハードウェアの進化です。シスコが独自開発した高性能チップである「Silicon One」と新たなデバイスがお披露目されました。

102.4テラビットという圧倒的なスイッチング能力を誇るモンスターチップです。大規模なAIデータセンターを拡張(スケールアウト)していくための、世界最高クラスのパフォーマンスを提供します。
離れたデータセンター間を接続し、まるで「1つの巨大な論理コンピュータ」であるかのようにシームレスに機能させる(スケールアクロス)ためのチップです。
ワークプレイス環境でのAIトラフィック爆発を見据え、シスコ史上最も強力なコアスイッチ「C9550」を筆頭とした次世代デバイス群が発表されました。スイッチにとどまらず、新しいルーター、ファイアウォール、プレミアムWi-Fiシステムに至るまで、あらゆるネットワークインフラをAI対応へと刷新します。

② エージェントワーカーのセキュリティ(Securing Agentic Workforce)
AIエージェントが自律的に動くようになると、人間が介在しない場所で新たなセキュリティリスクが生まれます。Jeetu氏はこの未知の脅威に対抗するため、以下の「3つの指針」に基づいた強力な防御策を発表しました。

指針1:外部の脅威から「エージェント」を保護する(Protect agents from the world)
悪意ある攻撃者による「プロンプトインジェクション」や、データを汚染してエージェントの行動を操る「データポイズニング」からエージェント自身を守ります。
AI Defense / Defense Claw
AIモデルの挙動を監視し、悪意ある攻撃から保護する「AI Defense」をエージェント向けに拡張。さらに、安全にエージェントを構築・展開するためのツール群として、オープンソースの「Defense Claw」も公開されました。
指針2:エージェントの暴走から「世界(自社)」を保護する(Protect the world from agents)
自律的に動くエージェントは、時に「極めて知的だが、結果を恐れないティーンエイジャー」のように予期せぬ行動をとることがあります。エージェントの暴走から自社環境を守るためのガードレールが必要です。
「アクション制御」への進化とAstrix Security社の買収
これまでのゼロトラストは「誰がアクセスするか」という「アクセス制御」でした。しかしこれからは、エージェントの行動そのものを監視する「アクション制御」へと進化させます。この基盤として、マシンやAIエージェントが持つ「非人間ID(Non-human identity)」管理の先駆者であるAstrix Security社の買収意向が発表されました。
指針3:マシンスピードで検知・対応する(Detect and respond at machine speed)
サイバー攻撃のアラートは日々激増しており、人間がすべてを調査して対応することはすでに不可能です。マシンのスピードには、マシン(AI)のスピードで対抗する必要があります。
Cisco Data Fabric と Agentic SOC
Splunkの技術を活用し、ネットワークとセキュリティの膨大なデータをペタバイト規模で統合する「Cisco Data Fabric」を発表。これが基盤となり、人間ではなくAIエージェントが自律的に脅威を検知し、未然に防ぐ「エージェント型SOC(Agentic SOC)」が実現します。
③ 運用管理の再構築(Reimagining Operations)
そして、今回のKeynoteで最も会場が沸き、間違いなく最大の目玉となったのが、新プラットフォーム「Cisco Cloud Control」の発表です。

インフラ管理は、AIと「対話」して数分で解決する時代へ。
これまで、マルチドメインに広がったシスコの広大な製品群を個別に管理・運用するのは、エンジニアにとって多くのリソースが必要でした。しかし、この「Cisco Cloud Control」はその常識を覆します。
ChatGPTのような自然言語インターフェースを採用しており、管理者はAIエージェントと対話しながら、ネットワークやセキュリティの問題を領域横断的に特定し、わずか数分で自動修正・解決できるようになります。
さらに、このプラットフォームはリリース初日から52のパートナー企業が統合されている非常にオープンなエコシステムです。新機能「Cloud Control Studio」を使えば、ユーザー自身が自然言語のプロンプトを入力するだけで、自社専用のカスタムアプリやAIエージェントを簡単に構築可能とのことです。
これまでの運用管理のあり方を180度変えてしまう、まさにAI時代のインフラ運用の大本命と言えるプロダクトの登場に、会場からは一際大きな拍手が送られていました。
■ 総括 — AI時代を勝ち抜くための3つのKey Takeaway
新情報が盛りだくさんのKeynoteでしたが、最後に、今回参加してみて特に印象に残ったポイントをサクッとおさらいしたいと思います!
Agentic Eraと「スーパーサイクル」の到来
チャットボットから自律型エージェントの時代へ移行し、同じタスクでもエージェントは人間の約450%のトラフィックを発生させます。この負荷を支えるため、シスコは「G300」チップなどを用いてインフラを根本から刷新し、新たなハードウェアのスーパーサイクルを牽引していく姿勢を見せました。
ゼロトラストは「アクション制御」へ進化
最新の脅威や自律型エージェントの暴走を防ぐため、セキュリティの概念は従来の「アクセス制御(誰がアクセスするか)」から、AIの行動そのものを監視する「アクション制御」へと進化します。
「Cisco Cloud Control」がもたらす究極のシンプルさ
自然言語のチャットで質問するだけで、AIエージェントがネットワークとセキュリティの領域を横断し、数分で自律的にトラブルを解決します。シスコの全製品を単一の画面で一元管理できる時代に突入しました。
■ 最後に
シスコはもはや単なる製品の集合体ではなく、AI時代を根底から支える「完全に統合されたプラットフォーム」へと進化を遂げました。
基調講演の最後で語られた「今ほどIT業界にいることが素晴らしい時代はない」という言葉の通り、この強力なインフラ基盤を活用し、私たちが今後どのような未来のビジネスを創り上げていくのか、これからのさらなる展開にますます期待が高まるKeynoteでした。
Cisco Live 2026はまだ始まったばかりです。明日以降は、展示会場(World of Solutions)の様子や、より具体的な個別セッションの深掘りレポートもお届けする予定ですので、ぜひ楽しみにしていてください!
以上、ラスベガス現地からの最速レポートでした!





