
【速報】Cisco Live 2025@Melbourne ~Keynote編
こんにちは!
シスコ製品担当SEの本田です。
今回は、2025年11月11日に開催されたCisco Live 2025(メルボルン)のKeynoteセッションについて、現地の熱気を交えながらお届けします!
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Cisco Live の Keynoteとは?
Cisco Liveは、シスコが主催するIT業界の最先端技術と戦略が集結するグローバルイベントで、毎年3回、世界各地で開催されます。(冬はEU、夏はUS、秋はAPJC)
その中でも 「Keynote(基調講演)」は、Ciscoのエグゼクティブ陣が登壇し、同社のビジョン・戦略・最新技術の方向性を世界に発信する最重要セッションです。
すでにYouTubeに動画がアップロードされておりますので、気になる方はぜひご視聴ください。
私も今年夏にサンディエゴで行われた Cisco Live 2025 US に参加したのですが、今回のMelbourne Keynoteは、前回と重なる内容も多く見られました。
そのため本ブログでは、前回と同じ内容の深掘りは避け、今回新たに発表されたポイントに焦点を当ててご紹介します!
Cisco Live 2025 US のKeynoteについては、以前まとめたブログがありますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
【速報】Cisco Live 2025@San Diego ~Keynote編~ | ネットワンパートナーズ株式会社ブログサイト
現地の雰囲気

Cisco Live 2025 MelbourneのKeynoteは朝10:30開始でした。
Cisco Live 2025 USは朝8:30開始だったので、今回は少しゆっくりとした朝を過ごすことができました。
Cisco LiveのKeynoteに参加すると、毎回ワクワクして気持ちが一気に高まります。
写真は開場と同時に撮ったので人はまだまばらですが、セッション開始時には超満員でした。
シスコが掲げる3つの基本戦略

最初に紹介されたのは、シスコが掲げる3つの基本戦略。
Cisco Live 2025 USでも語られたおなじみのフレームです。
- AI-Ready Data Centers
- Future-Proofed Workplaces
- Digital Resilience
ただ今回は“おさらい”というより、これらを実際のプロダクトでどう実現するかにフォーカスした印象でした。
そのため、内容の理解度が一段ステップアップした感覚がありました。
AI-Ready Data Centers:3つの戦略と「Cisco Unified Edge」
AI時代に必要なDC基盤について、3つの戦略が示されました。
- AIデータセンター間をつなぐ高速ファブリック
→ Cisco 8223ルータや400/800G SFPでクラスタ間通信を最大化。 - セキュリティ統合型ネットワーク
→ Hybrid Mesh FirewallやDPU搭載Smart Switchで“ネットワークが守る”時代へ。 - 統合AIスタックの提供
→ Cisco Secure AI Factory with NVIDIA や AI PODs で学習〜推論〜運用までシスコで完結。
そして注目は新プラットフォーム「Cisco Unified Edge」。

コンピューティング、ネットワーク、ストレージ、セキュリティ、クラウド管理を一体化したAIエッジ向けフルスタック基盤です。
スマホアプリからゼロタッチ・プロビジョニング、そしてCisco Intersight上で一貫運用するデモがとても印象的でした。


Future-Proofed Workplaces:運用が“AI前提”へシフト
こちらも3つの戦略が示されました。
- キャンパス&ブランチの近代化
→ AI Canvasやクラウド管理を活用し、ネットワークの設計・展開・運用を
“AIとクラウドを前提に組み直す”取り組み。 - セキュリティ統合型ネットワーク
→ キャンパスや拠点側でも、ネットワークとセキュリティを統合し、“守る設計”を最初から組み込むアプローチ。 - AI体験(AI-Driven Operations)の強化
→ AIによるトラブル検知、自動運用、自然言語での管理など、“AIに任せられる領域を広げる”ための取り組み。
特に私が注目したのは 「Cisco Unified Branch」 です。

これは、拠点にあるルータ、スイッチ、無線をCiscoフルスタックで構成した時の推奨デザインを定義したものです。
しかもその設計がただのベストプラクティス文書ではなく、Merakiダッシュボード上の「Workload」として実装されているのがポイント。
デモでは、AIアシスタントに自然言語で指示するだけで、拠点のネットワーク全体の設定が自動反映される未来が披露されました。

Merakiダッシュボード上で様々な画面に遷移して設定するより早く、AIが拠点運用を“丸ごと巻き取る”未来が、いよいよ現実になってきたと感じる瞬間でした。
Digital Resilience:Splunk×Agentic AI で“見える化+守る”が一体に
Digital Resilienceでは、AI時代において欠かせない「安全性」と「可視化」がテーマの中心でした。
シスコの方向性はとてもシンプルで、“AIがどんな動きをしているかを常に把握し、異常があれば即対応できる状態を作る” というもの。
その要となるのが Splunk です。
Splunkによって、
AIエージェントの挙動を一元的に監視
リスクや異常があれば即座に検知
必要な対処につなげる運用基盤を提供
といった流れをシームレスに構築できる点が強調されていました。
まとめ:シスコは“ネットワーク企業”から“AI時代の土台をつくる企業”へ

全体を通してCisco Live 2025 USの流れを踏まえたつつ、Melbourneでは「動くもの」を見せることに重点が置かれていました。
その結果、
シスコが描くAI時代のネットワーク像が、実際に形になってきた
という手応えがしっかり残るKeynoteになったと感じました。
中でもCisco Unified Edgeは、ネットワーク、セキュリティ、オブザーバビリティ、コンピューティングを統合したプラットフォームとして、シスコの強みがぎゅっと詰まった存在でした。
Keynoteの冒頭と最後に投影された「Cisco is the critical infrastructure for the AI era」という言葉が、単なるキャッチコピーではなく、現実に動き出した“AI時代の基盤”そのものだと実感できる内容でした。





