
AIDC(AIデータセンター)始めました!!
Cisco UCS C240 M8に GPUを搭載してみました!
〜CiscoのAIサーバ、実はシンプルでした〜
こんにちは、ネットワンパートナーズのAIDC担当の田鍋です。
近年、生成AIや画像解析など、AIの活用が一気に広がっています。
一方で、「AI基盤を自社で構築するのは難しそう」「CiscoのDC製品は設定が複雑そう」という声も多く聞かれます。
そこで今回は、「AIをすぐに始められるCisco環境」をテーマに、
Cisco UCS C240 M8にNVIDIA L40 GPUを搭載した構成を検証しました。
目的はシンプルです。
「CiscoのAI基盤ってどれくらい簡単に構築できるのか?」その疑問を、自分たちの手で確かめてみました。
組立てと設定
想像以上に「簡単」だったCiscoのGPUサーバ構成
C240 M8は、Ciscoの中でも扱いやすい2Uラックサーバ。
内部アクセスもしやすく、GPUの組み込みも非常にスムーズで工具も必要ありませんでした。
Intersight(※)を使えば、電源管理・温度監視・GPUの稼働確認までクラウドから簡単に実施できます。
操作に慣れていない私でも、GUI中心の操作でスムーズにサーバーを立ち上げAI推論環境を動作させることができました。
※Intersightとは Ciscoが提供しているクラウドベースのIT運用管理プラットフォームです。Cisco製品に限らずHPEやDELLのサーバ、PureStorageやNetAppなどのストレージ、仮想化環境などを一元管理・自動化できます。
結果は――想像よりもずっと簡単。
UCSのシンプルな筐体設計とIntersightの直感的な管理画面のおかげで、GPU搭載からAI推論環境の稼働確認まで、わずか数時間で完了しました。GPU取り付けには工具も必要なく、スムーズに装着できました。(現場の作業時間短縮へも貢献!)
UCS C240 M8
GPU搭載前 GPU搭載後

GPU-L40

Intersight

Intersightを使えば、電源管理・温度監視・GPUの稼働確認までクラウドから簡単に実施できます。操作に慣れていない私でもGUI中心の操作でAI環境を立ち上げることができました。
AI推論環境

GPUを搭載したCiscoサーバ上でOllamaを利用し、LLM推論環境を構築。オンプレミス環境での生成AIモデルの安定動作を確認しました。
「AIスターターキット」としての可能性
今回の構成で私たちが実感したのは、「この構成なら、誰でも簡単にAIを始められる」ということです。
Cisco UCS C240 M8にGPUを搭載することで、AI処理に必要な性能と、Ciscoならではの信頼性・運用性を両立。初めてAI環境を構築する方でも、スムーズにPoCや社内検証をスタートできる容易さがあります。
さらに、Intersightを活用すれば、サーバの状態監視や設定変更、GPUの稼働確認までをクラウド上で簡単に実施可能。専門的なCLI操作を行わなくても、直感的にAIサーバもネットワークも扱える点が大きな魅力です。
今後の展開
今回のC240 M8+GPUを皮切りに、AI/DCチームではより多様なAIインフラ構成へと展開を進めています。UCS XシリーズやC885/C845といった大規模構成、Hyperfabric、NexusスイッチによるAI向けネットワーク最適化などにも取り組んでいきます。
AI/DCチームは、AI導入の初期から大規模展開まで、安心して提案・展開できる環境を提供していきます。
まとめ
AIインフラは「難しい」から「簡単」へ。
「UCSって難しそう」というイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、その印象は一変しました。
今回の構成は複雑な構築を意識せずにAIを始められる「実践的な第一歩」です。
AIは「人が使うツール」から「自律的に考え連携する存在」へと進化しており、すでに生成AIの利用からAI同士が判断や処理を行うAIエージェントの活用が始まっています。
これからはサーバとネットワークを可視化し管理する仕組みが求められるため、私たちAI/DCチームは、Ciscoの強みである統合管理とネットワークを活かし、AIをもっと身近に、もっと簡単に実装していくことを目指しています。
次回はAIインフラの統合管理をより簡単にするIntersightをご紹介します
サーバもネットワークもクラウドから一元的に管理・可視化できる魅力を、実際の活用イメージと合わせてお届けします。





