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「AI」が無線LAN運用を劇的に進化させる:Mist Systems ~前編~


 こんにちは。ビジネス開発部の醍醐 朝和(だいご ともかず)と申します。

 毎日暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?さて、本日は私が担当している「Mist Systems」に関するエントリです。名前は涼しげなのですが、流行りの「AI」が入っているホットな製品です。

 実はこの「Mist Systems」、「AI」をクラウド型無線LANの管理に使ってしまおうというコンセプトの製品です。実は無線LANだけではなく、スマホを使った高精度の屋内位置情報や、ビーコンタグを使った資産管理など様々なことができるのですが、今日はMistの無線LAN部分を紹介させていただきます。

 単に機能の紹介をしてもWebサイトの内容と同じになってしまいますので、「IT管理者側からみた場合のMistの良さ」に焦点を当ててみますね。5分ほどお付き合いいただければ嬉しいです。


■このような方にお勧めです!

【エンドユーザーIT管理者様に対して】

 ・高品質な無線LANを使いたい

 ・多くの拠点に無線LANを導入したい

 ・ネットワークの運用は自分でやっているが、無線LANは面倒くさい

【SIerなどパートナー様に対して】

 ・無線LANは入れたあとの運用が面倒だ(マネージドサービスも含め)

 ・多拠点に無線LANを入れたいというニーズがあるが、良い提案ができない


目次[非表示]

  1. 1.■クラウド型のメリット
  2. 2.■Mistの特徴
  3. 3.■MistのAIがやってくれること


■クラウド型のメリット

 無線LANは利便性が高い半面、設計・構築・運用には高度な技術が必要とされてきました。

 これまで主流だったオンプレミス型(現地に物理的な管理サーバーがある)の無線LANアクセスポイントを展開するにあたっては、どんなクライアントがどのくらい接続するか?によって管理サーバーの性能を決めるという「サイジング」という作業が必要で、アクセスポイントの設置についても高度なLANの知識が必要でした。

 また稼働後に障害が発生した場合には、物理的な管理サーバーにてログを取る必要がありました。ネットワーク機器の運用においては一般的な形態ですが、これによって「遠隔地などエンジニアが行きづらい場所では無線LANが利用できない」という課題が発生していました。

 この課題を解決したのが、「クラウド型無線LAN」と呼ばれる製品で、Mistもこの分類にあたります。クラウド型無線LAN製品は、従来オンプレミスにあった管理サーバーがクラウド上に置いてあるため「サイジング」が必要なく、無線LANアクセスポイントからインターネット接続ができればクラウド上のGUIにアクセスすることで簡単に無線LANの管理が可能になります。またGUIからログを取得することができるので、遠隔地や企業の小規模拠点でも無線LANの利便性を享受できるようになりました。


■Mistの特徴

 では、クラウド型無線LANの中でも、Mistはどういう特徴があるのでしょうか。

 AIが入っていると言っても、そのAIが何をするかが重要です。

 Mistは、無線LANのパフォーマンスをAIが適切に管理し、トラブルシューティングも自動で対応してくれるところが従来のクラウド型無線LANと違うポイントです。

 構築した後の無線LANのパフォーマンスは、ネットワークの設計や無線LANアクセスポイントの性能のほか、外部からの電波環境やPCやスマホなど、つながってくるクライアントの挙動など、完全にコントロールできない要素にも影響を受けます。単純に、良い製品を用意しただけでは、無線LANを快適に使うことはできず、「つながらない」と「遅い」という課題を抱えていました。

 この課題に対しては、ネットワーク全体を統合的に管理するアプローチや、無線LANをマネージドサービスとして運用部分をアウトソースするというアプローチなどが取られていましたが、結局、利用者が快適に使えているのか管理者側からわからない、というのが潜在的な課題は解決できずにいたのです。


■MistのAIがやってくれること

 クラウド型無線LANのメリットである「リモートからログが取れる」「サイジングが要らない」「つなげればすぐに使える」に加えて、「利用者が快適に使えているかどうか」を、MistのAIがチェックしてくれます。それに加えて、「無線LANのどこが悪いのか?」「ログ情報」もMistのAIが判断した情報を開示してくれるんです。

 仕組みとしては、

  • 自動で管理パケットをキャプチャ
  • クラウドやアプリケーションの通信に付随するメタデータもチェック
  • 急激な変化や障害に対応するべく、情報を蓄積・解析

 というものです。

 ネットワークの情報のやりとりを「宅配便」に例えると、MistのAIが収集しているのは「ダンボールに貼ってあるラベル」です。ダンボールを開けて中身をチェックすることはないので、ご安心ください。MistのAIは、荷物の量や日時指定の荷物が指定通りに届いたか等をチェックすることで、イレギュラーな荷物の増減や、局所的ではない宅配ネットワーク全体の状況を把握しており、この情報を宅配便全体のクオリティ維持・向上に役立てているのです。


 このクオリティが、無線LANの快適性能にあたるわけですが、Mistでは、上記の仕組みを実現する代表的な機能がいくつかあります。

  • ダイナミックパケットキャプチャ
  • サービスレベルモニタリング
  • Root Cause Analysis

本エントリはずいぶん長くなってしまったので、来週公開予定の次のエントリでこれらの機能を紹介できればと思います。


 余談ですが、MistのAIは「Marvis」という名前がついています。映画「アイアンマン」に出てきた電脳エージェント「J.A.R.V.I.S.」にそっくりですね!今度Mistに名前の由来を聞いてみようと思います。そのご報告も、こちらのブログで…。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

醐醍 朝和(だいご ともかず)

醐醍 朝和(だいご ともかず)

ビジネス開発部所属。小売業向けIoTビジネス開発を中心に、製品担当を兼務。リテールマーケティングやITILなどを所持。 主な担当製品は「Mist」「Ruckus」「HYPERVSN」。 趣味は山登りで、プロフィール写真は木曽駒ケ岳山頂からの眺めです。
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