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AI画像解析とは?ビジネスでの事例8選を紹介


目次[非表示]

  1. 1.AI画像解析とは?
  2. 2.AI画像解析が得意とする4つの技術
    1. 2.1.画像に何が映っているのかを自動で分析する
    2. 2.2.特定の対象物を検出する
    3. 2.3.架空・実在の人物や風景などの画像を生成する
    4. 2.4.行動を検知する
  3. 3.AI画像解析を活用した事例8選
    1. 3.1.監視カメラによる不審者の識別
    2. 3.2.入退室の管理
    3. 3.3.リアルタイムでの混雑検知
    4. 3.4.工場ラインの検品
    5. 3.5.蔵書の点検
    6. 3.6.自動車の自動運転
    7. 3.7.予防保全
    8. 3.8.マーケティング
  4. 4.まとめ


近年、よく耳にするようになった「AI画像解析」ですが、実際にはどのように活用されている技術なのでしょうか。

ここ数年でAIの技術は飛躍的に発展しており、民間企業だけではなく国や自治体でもAI画像解析を活かした技術・サービスの導入を進めているケースも数多く見られます。

本記事ではAI画像解析の用語解説や得意とする技術のほか、ビジネスにおいて活用されている具体的な8つの事例についても解説します。


ネットワンパートナーズでは、

●        ビデオ監視

●        入退室管理

●        ナンバープレート認識

の機能を揃えた、セキュリティシステムを提供しています。


統合セキュリティプラットフォーム「Genetec Security Center」を通じて、上記の機能を含んだ様々なフィジカルセキュリティ機能を同一システムで運用管理が可能です。


本システムの導入イメージを「事例集」として纏めておりますので、以下バナーより是非チェックしてみてください!



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AI画像解析とは?


AI画像解析とは、人間が事前に設定した情報をAIに学習させ、画像から情報の読み取り・データ分析を統計する技術です。近年では「ディープラーニング」と呼ばれる学習方法で、より精密な解析が可能です。

このAI画像解析を活かした技術は、すでに多種多様な分野で活用されています。ビジネスにおいても防犯カメラや入退室の管理・マーケティングなど幅広く利用されており、今後も注目すべき技術の一つでしょう。


AI画像解析が得意とする4つの技術


ここでは、AI画像解析が得意とする、4つの技術について紹介します。


1. 画像に何が映っているのかを自動で分析する

2. 特定の対象物を検出する

3. 架空・実在の人物や風景などの画像を生成する

4. 行動を検知する


一つずつ詳しくお伝えしていきます。


画像に何が映っているのかを自動で分析する

AI画像解析の基本的な技術として「画像に映った物体を自動的に判断する機能」があります。単一の物体だけではなく、背景に小さく映っているものや写真が撮られた国やエリアの特定も可能です。

あらかじめ人間が抽出する特徴を学習させる方法もありますが、近年ではAI自身に特徴を検出させる学習方法(ディープラーニング)もあります。

ビジネスにおいても、従業員が目視でチェックしていた検品作業や点検業務をAI画像解析に代えることで業務効率化が図れます。さらにはAIで膨大な画像や動画を解析すればマーケティングにも活用可能です。

特定の対象物を検出する


AI画像解析は何が写っているのかの判別だけではなく、画像や映像から人・建物・道路など特定の対象物を判断しカテゴライズします。あらかじめ人を認識するよう学習させることで、リアルタイムで空席の検出・混雑レベルの測定を可能とします。

自動車の自動運転時に、遮蔽物や通行人を避け、信号や車道を判断するのに応用されており「通行可能かの判断」「空いている道の選択」など、走行ルートの決定にも役立つ技術です。


架空・実在の人物や風景などの画像を生成する

引用元:「【データグリッド】全身モデル自動生成AI | [DataGrid] Model generation AI」

AIに実在の画像を学習させることで、架空・実在に関わらず人物や風景の画像生成をおこなうことも可能です。この技術はGAN(敵対的生成ネットワーク)とも呼ばれ、AI学習時に必要な大量の画像作成の際にも役立ちます。

AIベンチャー会社のデータグリッドはAI画像解析技術を応用して、2019年に「実在しないモデルの全身画像」を生成するサービスを発表しました。このサービスを利用すれば、本物のモデルやスタジオを手配することなくモデル写真をWeb上で用意することが可能になります。


行動を検知する

AI画像解析では画像に映った人物の骨格を推定し、地面に倒れている・不審な行動をしている、といった違和感や不正を検知することもできます。警備担当の人材不足解消や、コスト削減の面でもメリットの多い技術です。

主なエリアはおそよ2種類あり、1つ目は大勢の人間が行き来する

●        駅構内

●        大型商業施設

における導線確認や不審人物の検出をおこないます。


2つ目は出入りできる人間が限定されている、

●        オフィスビル

●        工場や建設現場

●        マンション

といったエリアでの、関係者以外の不法な侵入や誤侵入を防ぐ役割も果たします。


それだけではなく、「道に迷ってしまった」「重い荷物が運べず困っている」といった高齢者のお困り事や怪我人の早期発見・事件事故を未然に防ぐ期待もできるのがAI画像解析の特徴です。


AI画像解析を活用した事例8選


ここでは、AI画像解析を活用した、下記の事例8選を解説します。


1. 監視カメラによる不審者の識別

2. 入退室の管理

3. リアルタイムでの混雑検知

4. 工場ラインの検品

5. 蔵書の点検

6. 自動車の自動運転

7. 予防保全

8. マーケティング


順番に見ていきましょう。


監視カメラによる不審者の識別

不審者を識別する監視カメラの事例[です。AIを活用すれば無人のエリアでも不審者の識別・発見が可能となるため、セキュリティ分野でもAI画像解析の技術が導入されています。

具体例として、以下の条件に当てはまる人間を「不審者」と定義しAIへ学習させることで、不審者検知が可能となります。

●        一定時間以上うろついている人

●        侵入禁止エリアへ侵入する人

●        一定時間倒れたまま動かない人

●        帽子・カメラ・マスク等を装着し、不審者を思わせる人


入退室の管理

入退室システムの事例です。建物や部屋の入退室に際し、事前に登録した

●        顔画像

●        指紋認証

●        虹彩

を用いて、利用者の認証や記録をおこないます。

入退室の管理は厳しいセキュリティ要件が求められる「金融機関」「データセンター」「重要インフラ施設(例.電力、プラント)」においても重要視されています。

セキュリティ担当者や従業員、お客様など、さまざまな利用者が居るなかで、利用者のカテゴリ別に入室権限を区別します。

これにより建物全体のセキュリティを強化するとともに、情報漏洩を防ぐことが可能ですし、万が一事件が発生した際、監視カメラシステムと連携することで、録画映像から事件発生時の様子を素早く確認し、早期解決にもつなげられます。

また昨今Withコロナの感染拡大防止における、非接触ニーズによって「生体認証(顔認証、指紋認証)」が注目されております。

ICカード認証と比べカード紛失のリスクがなく、一意である生体認証によってさらにセキュリティレベルを強化できます。

弊社ネットワンパートナーズでは「非接触型の生体認証システム」として、IDEMIA社の製品を取り扱っております。

>>■IDEMIA

  https://www.netone-pa.co.jp/solution/security/idemia-outline/ https://www.netone-pa.co.jp/solution/security/idemia-outline/


リアルタイムでの混雑検知

AI画像解析を活用して、リアルタイムで混雑検知をおこなう事例です。商業施設やイベント会場など、人の行き来が多いエリアで「人の数をカウントする」「混雑度を確認し、一定以上を超えた場合アラートを出す」といった機能が活躍します。

弊社(ネットワンパートナーズ株式会社)ではこの機能を利用し、Withコロナにおける「三密対策ソリューション」としてサービスをご提案しております。

具体的には

●        商業施設内での来場客の推移を時間帯別にグラフ化

●        リアルタイムでカウントした人数をダッシュボードに表示

といった例が挙げられます。

これにより商業施設内での密の発生を防ぐため、来場客の入場数をコントロールする事が可能です。

ダッシュボードのイメージのつきましては、こちらの動画をご覧ください。


工場ラインの検品

製造業におけるAI画像解析導入の事例です。キューピー株式会社はこの技術を導入した際、AIに「良品」のパターンを学習させることで良品以外を全て「不良品」と定義しました。

数ある不良品のパターンを数多く学習させるのではなく、良品の1パターンのみを学習させることで精度を上げ、安定した検品作業を実現した例です。

目視確認ではヒューマンエラーや経験値の差から検品にムラができてしまう可能性があります。

ですがAI画像解析の機能を用いることで、これまで目視確認で実施していた検品作業の自動化が可能です。

結果として検品作業を実施していたスタッフを他の業務に充てる事ができ、検品作業の人材コスト削減にもつながります。


蔵書の点検

引用元:「【Liberaware】蔵書点検無人化の実証実験【2020船橋市西図書館】


図書館の蔵書点検にAI画像解析を導入した事例です。船橋市西図書館ではドローンが撮影した本棚の画像と、事前に登録した蔵書データを紐付けることで蔵書の点検をおこないます。


今までの蔵書点検は

●        一冊ずつ手作業でバーコードを読み取る

●        高価なICタグを取り付ける

といった非効率・高コストなやり方のみでした。


ですがAI画像解析+ドローンを使ったソリューションにより、手間やコストを減らし、旧方法の半分以下まで点検時間を短縮することができました。


自動車の自動運転

AI画像解析の「映像物体認識技術」を用いて、自動車の自動運転を実現している事例です。車にカメラを搭載し、映像に映った物体の検出や車体までの距離を自動で計測することで無人での走行を可能とします。

工事車両や農業用車両、過疎地を走る公共バスといった特別な運転技術が必要な車両にも、AI画像解析を用いた自動運転技術の導入が検討されています。

2021年には経済産業省・国土交通省による「トラックの隊列走行の社会実装に向けた実証」プロジェクトも実施されました。今後の人材不足や高齢化に伴う問題解決に向けて国からも注目されている技術の一つです。


予防保全

産業機器とAI画像解析システムを連携している事例です。AIを使って過去の機器故障の事例や故障の原因を学習させ、複数のパターンを事前に登録します。

次に同じ事象が発生した際に該当するパターンを検出することが可能となるため、迅速に対策を打つことができます。


マーケティング

AI画像解析にはこれまで紹介した、不審な人物や不具合を検出する「課題解決型」の他に、マーケティングに活用できる「分析型」としての役割もあります。

分析型は「性別・年齢・笑顔の率の分析」「来場者数の計測」「来客層に合わせた商品の提供」などが可能です。

上記のデータをもとに効果的な売り場の構築・導線を見直すことで、売上につなげていくマーケティング施策の事例です。


まとめ

大手企業や国も導入・運用を検討しているAI画像解析ですが、ディープラーニングの登場によりその精度と技術は飛躍的に進歩しました。

24時間・365日、常に監視が必要な警備・防犯においても、AI画像解析の技術を活用してコストや人材確保の問題を解決する取り組みが進められています。

ネットワンパートナーズでは、Genetec Security Centerの画像解析機能を用いたセキュリティシステムを提案しており、実績もございます。このシステムの詳細や活用事例を資料にまとめました。ご興味がございましたら、以下のバナーよりお気軽にご覧ください。


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日達 亜咲(ひたち あさき)

日達 亜咲(ひたち あさき)

2016年4月より製品担当業務に従事。最初は「スタジアムソリューション」でデジタルサイネージ商材の拡販を実施し、2019年よりフィジカルセキュリティ分野で日々奮闘中!最近の趣味は、ヨガ&ストレッチと読書です♪
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