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Office 365からAzure・AWS・iOSアップデートまでマルッと最適化!~Riverbed社のクラウドへの取り組みについて~

今回はRiverbed Technologyのクラウドへの取り組みについてお話しさせていただきます。 Riverbed Technology社はクラウド環境に対して「最適化」・「制御」・「可視化」の3つの視点が必要としておりますが、 今回の記事では一番目の「最適化」を実現するためのプロダクトやサービスについてご紹介いたします。

目次[非表示]

  1. 1.SaaSアプリケーションの最適化
  2. 2.IaaSの最適化
  3. 3.クラウド最適化に関する最新のトピックス
  4. 4.最後に…


SaaSアプリケーションの最適化

前回の記事(「そのアプリケーションパフォーマンスに満足していますか?(2)」)の中でWAN高速化装置は両対向に設置してアプリケーションパフォーマンスの最適化するというお話をさせていただきました。これはSaaS通信についても同じことが言えるので、インターネットのどこかに最適化の受けとなるSteelHeadを設置しなければなりません。当然ですがSaaSインフラにSteelHeadを設置するのは不可能ですので、Riverbed社はCDN(Contents Deliver Network:Webコンテンツを配信するのに最適なネットワーク)で有名なAkamai社との協業でSaaSアプリケーションの最適化を実現します。Akamai社はCDN最大手の企業で、彼らはサービスプロバイダー網に自社設備を設置し、そのサーバーで様々なサービスを提供しています。下図が、Akamai社が提供するシステムのイメージになります(*1)。 Akamai社が提供するシステムのイメージ

*1 出典:第1回 Akamai Intelligent Platform の仕組みを理解する - アカマイ ベスト・プラクティス (Web Performance編)

オレンジ色のコンピュータはサーバーを表します。Akamai社のサービスで一番有名なCDNの場だと、消費者が彼らと提携しているコンテンツ事業者のVODやソフトウェアイメージをダウンロードする際に自分にもっと近いAkamaiサーバーからダウンロードすることでダウンロード時間に関するストレスを軽減します。このAkamai社のサーバーがSaaSの最適化を語るうえで重要なキーワードとなっていきます。

さて話はWAN最適化に戻りますが、SaaSの最適化はAkamai社が提供するコンテンツキャッシュサービスではなく、Sure Routeというサービスを利用します。SureRouteはBGPで配布される経路とは別に、Akamaiのサーバーが独自に計算したインターネット上の最短経路をユーザーに提供するサービスです。

SureRouteを利用すれば、ユーザーはインターネットに存在するコンテンツまで最短経路で到達できるようになります。このSureRouteを利用して最短経路を利用するとともに、SaaS業者に一番近いAkamaiサーバー内に仮想版のSteelHeadを設置することによりSaaSサービスの高速化を実現します。

SureRouteで提供された最短経路(L3) + SteelHeadが得意とするアプリケーション高速化 の二つが組み合わさったのがSteelHead SaaSとなります。

ただ、残念なことにすべてのSaaSアプリケーションを最適化できるわけではありません。

以下に対応しているSaaSアプリケーションを記載します。 対応しているSaaSアプリケーション

*2 SteelHeadを動作させるファームウェアの名前。Riverbed Optimization Systemの略称

上の表で記載されている通り、最新のファームウェアであるRiOS 9.1ではMicrosoftのDynamicsをはじめ様々なSaaSへの機能拡張が行われました。

まだまだ対応しているSaaSが少ない状況ですが、今後もエンタープライズ環境が必要としているSaaSへ対応していくことが期待されます。

肝心のパフォーマンス改善ですがOffice 365の場合、アプリケーションパフォーマンスを最大33倍高速化可能です。

以下、Akamai社のBlog(*3)からの抜粋です。 Akamai社のBlog(Steelhead Cloud Accelerator Performance Results)からの抜粋。パフォーマンスのテスト結果

*3 出典:Steelhead Cloud Accelerator Performance Results

弊社のお客様ではOffice365からのファイルダウンロードが、1分から10秒以内、10分近くから1分以内へ改善された報告もあります。


また、帯域の削減の視点からですがSteelHead SaaSを利用すると最大99%削減が可能です。

左記に弊社内で実施した検証時の情報です。弊社のラボでは85%の帯域削減を実現しました。 本ソリューションはSaaSを利用する際のデメリットや、なかなかSaaSの導入へ踏み切れないお客様の導入障壁を軽くする効果があるのではないでしょうか?

また、現在SaaSを利用しているお客様で現在のアプリケーションパフォーマンスに不満をお持ちの企業様がいらっしゃいましたらその不満を少しでも和らげる製品になるのではと期待しております。

もし、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら弊社の営業担当者にお声掛けいただければ幸いです。

IaaSの最適化

IaaS向けについては、従来のSteelHeadと技術的な差異がほとんど存在しないので簡単な紹介までとさせていただきます。

IaaSの最適化を行うコンポーネントはSteelHead For IaaSという製品です。こちらはSteelHeadのCX55シリーズと同等のラインナップが提供されており、利用形態もCloudにあわせ6か月以上のサブスクリプションモデルでの利用となります。SteelHeadをHypervisor上に載せ、IaaSで提供されているアプリケーションと拠点の間を最適化します。

最適化可能なIaaSとしてはAmazon AWS / Microsoft Azure / VMwareのvCloud Airが現在の対象です。 MicrosoftのAzureとvCloud AirについてはそれぞれCloud側から認定を受けたソリューションとなっております(Microsoft Azure Certified ProgramもしくはvCloud Ready)。

このIaaS側公認のソリューションという点も一つのアピールポイントです。また、従来のSteelHeadと同等の機能が利用できますので今までSteelHeadを導入した経験がある方であればIaaS専用のコンソールの操作さえ克服してしまえば容易に導入することが可能です。

クラウド最適化に関する最新のトピックス

WAN最適化としては、SaaSとIaaSの対応で終わりますが、もう一つ新しい取り組みとして、スマートフォン関連のトラフィックの最適化について紹介させていただきます。

最新のファームウェアであるRiOS9.1が搭載されているSteelHeadとSCC1000という機器を組み合わせることによってWeb Proxy機能が利用できるようになりました。

このProxy機能を利用して、企業のWAN回線を圧迫する原因となっているスマートフォンのファームウェアアップデートトラフィックを大幅に削減することが可能となります。 スマートフォンのファームウェアアップデートトラフィックを大幅に削減している画像

iOSやAndroidのアップデートトラフィックに悩まされているネットワーク管理者様がいらっしゃいましたら、SteelHead + SCC1000によるWAN回線を通過するトラフィックの削減もご検討いただければと思います。

よくある誤解ですがSteelHead SaaSとWeb Proxy機能は併用できませんのでどちらの通信を最適化するか、選択していただく必要がありますのでご注意願います。


最後に…

今回の記事では、Riverbed Technology社のクラウドへの取り組みについてご紹介させていただきました。クラウドの台頭によって、LAN内で完結する通信8割:WANへ送信される通信2割の法則が崩れつつあるのではと考えています。

現在でも新しくシステムをデザインする際にはクラウドを1つのコンポーネントとして意識する必要があると思いますが、今後は設計をするうえで必須になっていくと考えますので、ぜひともクラウドサービスを利用する際のユーザビリティーという点に着目していただければと思います。