端末内部へのウイルス侵入を防ぐ! エンドポイントセキュリティの重要性
企業にとって大きな脅威であるサイバー攻撃。その攻撃対象として狙われるのがネットワークの末端である“エンドポイント”です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に伴い、ネットワークやIoT端末を活用した働き方が広がりを見せているほか、新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワークの実施も急速に拡大しています。
並行してネットワークに接続する端末、ネットワークに接続できるエリアが増えたことによって、これまで以上にエンドポイントセキュリティの重要性が増しています。この記事では、エンドポイントセキュリティの定義や重要性、ウイルス対策ソフトとの違いについて詳しく解説します。
エンドポイントセキュリティとは
エンドポイントセキュリティとは、エンドポイントに保存されたデータを守るための対策のことです。「エンドポイント」は、終点や末端の意味で、ネットワークの末端に接続している機器のことを指します。
代表的な例としては以下が挙げられます。
▼エンドポイントの例
- パソコン
- タブレット
- スマートフォン
- サーバー
- 複合機
- スマートウォッチ
- ATM
- 医療機器 など
エンドポイントセキュリティの重要性
現在、業界を問わず多くの企業がネットワーク通信を活用しており、企業におけるエンドポイント数は膨大です。それら一つひとつのエンドポイントに企業はセキュリティ対策を施す必要があります。
しかし、近年では攻撃者の手口が巧妙化しているため、一般的なウイルス対策ソフトやゲートウェイでは突破されてしまうこともあります。そのため、サイバー攻撃からエンドポイントを守るためには多層防御が重要です。
エンドポイントセキュリティには、仮に侵入を許してしまった場合でも侵入を速やかに発見・分析して、システムの内部への侵入を阻み、情報を守ることが求められます。
ウイルス対策ソフトの位置づけとエンドポイントセキュリティの対応範囲
エンドポイントセキュリティは、ネットワークの末端で行う包括的なセキュリティ対策全般を指します。一方、ウイルス対策ソフトは悪意のあるマルウェアを検知して駆除を行うための製品です。
包括的にセキュリティを高めるエンドポイントセキュリティソリューションと比較すると、ウイルス対策ソフトのみではセキュリティ対策としては藤生かもしれません。ここでは、ウイルス対策ソフトの位置づけとエンドポイントセキュリティの対応範囲について解説します。
■ウイルス対策ソフトのセキュリティ詳細
項目 |
詳細 |
---|---|
目的 |
主にネットワークを通じて感染するウイルスに対する防御 |
守備範囲 |
既知のウイルス・マルウェア対策 |
対象 |
ウイルス対策ソフトが搭載されたエンドポイントのみ |
管理 |
自動更新もしくは自動更新を事前に設定 |
ウイルス対策ソフトはパターンファイルを基にして既知のウイルス・マルウェアを検知します。ただし、パターンファイルに存在しない未知のウイルス・マルウェアは検知できません。
最新のパターンファイルに更新されるまでは、未知のウイルス・マルウェアの侵入を許してしまい、機密情報を危険にさらしてしまう可能性があります。
■エンドポイントのセキュリティ詳細
項目 |
詳細 |
---|---|
目的 |
ネットワークに接続している端末に対する包括的なセキュリティ対策 |
守備範囲 |
|
対象 |
ネットワークに接続しているすべてのエンドポイント |
管理 |
自動更新 |
エンドポイントセキュリティは、既知・未知のウイルスやマルウェアのどちらも検知し、万が一データを盗まれてしまった場合でも悪用を防げる機能を備えています。そのため、入口対策としてだけでなく出口対策としても有効とされています。
まとめ
自宅やカフェ、シェアオフィスなど、さまざまな場所やネットワークで業務を行うのが当たり前となってきている今の時代、エンドポイントセキュリティの強化は企業にとって欠かせない対策の一つです。
エンドポイントはあらゆる攻撃の入口であり、侵入したマルウェアが挙動をはじめる基点です。だからこそ、エンドポイントで迅速に検知し、内部への侵入を防ぐ必要があります。
Palo Alto Networksの『Traps』は、サイバー攻撃を検出する次世代エンドポイントセキュリティソリューションです。
ネットワーク・アプリケーション・ソフトウェアなどの脆弱性を悪用するエクスプロイト動作を速やかに検知してプロセスを保護。暗号化・難読化・マルウェアのペイロード分割による侵入も起動時の実行前に阻止します。
従来のウイルス対策ソフトでは対応しきれない脅威から企業や組織を守るために、エンドポイントセキュリティによるセキュリティ強化を検討してはいかがでしょうか。