Cisco Live! San Diego 道中記
先月 6 月初旬に開催された Cisco Systems 主催のイベント、Cisco Live に参加させていただきました。この記事では Cisco Live の全体の概要やどんなアクティビティが用意されているのか、また情報収集の手段としての Cisco Live をお伝えできればと思います。
目次[非表示]
・Cisco Live の概要
Cisco Live とは、Cisco が主催する IT イベントで自社のソリューションや製品に関するテクニカルなセッションやパートナー企業の展示、さまざまな分野のエキスパートが集まりディスカッションやネットワーキングを通して知識やスキルを習得できるようなイベントです。今回はカリフォルニア州サンディエゴのサンディエゴ・コンベンションセンターで行われました。
また、Cisco Live は毎回テーマ/キーワードが設定されています。今回は「You Make Possible」、解釈は様々ですが、Cisco 曰く 「世界はテクノロジーによって新たなチャンスで満ちていますが、そのチャンスを活かせるのはあなた自身です。つまり不可能なことを可能にするのも、あなた次第です。」とのことです。(Cisco.com より引用)
・キーノート
CEO のチャック・ロビンス氏や各分野の VP が自ら戦略や新しいソリューションに関するスピーチを行います。キーノートは Cisco Live の会期中で最も多くの人が参加する(と思われる)セッションで、座席が埋まってしまうかも!とのことで参加できるのかが心配でしたが、Cisco Japan の方の案内もありスムーズに入場&観覧ができました。
会場は広大で全方位に大型のディスプレイが用意されており派手なライティングや音響に加えてスモークなども使われた演出が印象的でした。またよく見ると天井に高密度アンテナを備えた Access Point がびっしり設置されており、流石は Connectivity を大切にする姿勢を感じます。
(画面中央やや右側にいる人物がチャック・ロビンス氏)
私からサマライズするだけでこの記事を書き尽くしてしまうため、当日の録画セッションは以下の URL からご覧ください(日本語同時通訳付き)。本編は 90 分程度あるので時間が無い方は向けに私が気になったポイントをピックアップしてお伝えします。
・44:10 あたり~
Cisco Live 過去 30 年の振り返り、ダイヤルアップ接続、エンターテイメント(音楽、ゲーム)や金融サービスなど人々の生活を取り巻くテクノロジの変遷、Cisco 最初の Router
・54:18 ~
マルチクラウド時代に求められるネットワークアーキテクチャ
・1:04:10 ~
SD-Access, SD-WAN, ACI を横断的に管理連携できるマルチドメインの説明、デモ
・1:12:45 ~
キャンパスネットワーク、Catalyst 9000 シリーズポートフォリオ
・1:17:15 ~
ネットワークデータの収集と Machine Learning による分析、DNA Center への反映
・World of Solutions(エキシビジョン、展示会場)
展示会場では Cisco 自ら製品やソリューションに関するブースを出展していますが、パートナー各社からも様々な出展されています。その中でも興味があったものをいくつかピックアップします。
Cisco Live のメイン会場であるサンディエゴ・コンベンションセンターと近隣のホテルの NW を接続しているようでした。Cisco Live の参加者は 3 万人ほど、周辺のホテルはほとんど Cisco Live 参加者/関係者で埋め尽くされるそうで、さらにはホテルでも一部セッションを行う会場になっていたり、参加者の受付登録などを行っていたりしました。
Cisco Catalyst シリーズの新しいポートフォリオ、Catalyst 9000 Series の静態展示です。新しいといっても Catalyst 9300, 9400, 9500 シリーズはすでに発売して 2 年が経とうとしており、弊社でも相当数の実績がでてきました。直近では Catalyst 6500/6800 の後継にあたる Catalyst 9600 コアスイッチや...(写真は Catalyst 9606R、Supervisior Engine の基盤が見えるスケルトン版)
Aironet から名前を変えて Catalyst 9100 Access Points, Catalyst 9800 Wireless Controller..
写真はありませんが、2960X/XR の後継である Catalyst 9200 などが矢継ぎ早にリリースされています。
アクセス(Wired/Wireless 含む)からディストリビューション/コアに至るまで Catalyst 9000 シリーズですべてのレイヤを構成ができるようになり、キーノートでも触れられていたとおりアーキテクチャ(ASIC, IOS-XE)が統一されたことでネットワーク全体で一貫した操作や設定が可能になることが期待されます。(もちろん、その先のインテントベースネットワークを実現するための基盤になることを想定して..)
また、Cisco Live 会期中には既存の Catalyst 9300 に 24/48 SFP Fiber モデルと廉価版の C9300L(C3650後継機)がひっそりとリリースされていました。
会期中に Intel による買収が発表された Barefoot Networks のブース
日本企業関連では Rakuten 様のブースは規模が大きく事例紹介や 5G をテーマにした VR ゲームや全周囲ディスプレイを使ったムービーなど多くの方でにぎわっていました。キーノート中でも 5G のスピード感ある実装などが紹介されていたため多くの人が訪れていました。
・DevNet Zone
DevNet Zone と呼ばれる会場では、Cisco 製品やソリューションの自動化、ソフトウェア開発っ者向けのディベロッパ向けハンズオンセミナーが開催されています。私も参加登録しましたがハンズオン PC の席は限られており、後ろで立ち見の状態でした...
・Capture The Flag
Cisco Live 会場での Capture The Flag は Cisco DNA(SD-Access)/Cisco SD-WAN ソリューションに関する分野から出題される問題に答えて、チーム間でポイントを競うゲームです。ゲーム環境は設置されている PC で実施し特に制限時間等もないため皆さん熱心に取り組まれていました。熱心すぎて限りある座席が無いことも..
1 人しくはチームで取り組むことができたので、座席の関係上弊社は 3 名チームで挑んだのですが得意とする分野であることも手伝いとんとん拍子で進めたものの限られた時間の中だったため順位は 70 位程度に収まってしました...これはオンラインでも公開していただきたいコンテンツです。
・Technical Solution Clinic
各プロダクト分野の Cisco TAC エキスパートの方と直接会話しながらディスカッションできる場です。クリニックですが私は特に悩み事はなかったものの、Cisco DNA/SD-Access と SD-WAN の連携に関していろいろと質問をしたところ、非常に丁寧に説明していただけました。写真のように Cisco Webex Board を利用しています。
・Breakout Sessions
Cisco Live の会期中に 1,000 程度ものセッションが開催されていると事前に聞いており、実際に 1,000 は言いすぎでしょとおもいきや無数にある部屋でびっしり開催されていたため本当に恐ろしい数のセッションが行われていたようです。。
どれもこれも魅力的なタイトルなので、ぜひ知りたい/押えておきたいものばかりですが、如何せん時間が足りませんしセッションも 90 分と長尺が多く会期中に受講できたセッションは多くなかったというのが実情でした。ただし、実際に参加すると皆さん積極的に質問したり、Webex Teams 経由で質問ができたりと非常に有意義でした。英語の質問は自信が無いので Webex Teams 経由で気になった質問してみたところ、キッチリ返信してくれました。(ただし現地時間 24:00 過ぎ、残業させて申し訳ないです..)
また、Customer Connection Program (CCP) という特別なセッションでは製品のロードマップなどを交えて説明されるセッションです。NDA 下にあるため一般的に公開はされない内容となります。
・いまからでも参加できる Cisco Live! San Diego
Cisco Live の 5 日間という短い会期中に参加しきれない量の Breakout セッションが実施されていますが、これらはほとんどが Cisco Live のサイトからオンデマンドで視聴できるようになっています。アカウント作成すればほぼすべてのセッションのスライド資料と動画を無料で閲覧可能ですので、いまからでも Cisco Live を追体験できるかと思います。現地に参加する意味とは..
個別セッションのページではセッションの概要やプレゼンテーションに使用されたドキュメントと、セッションの録画を確認可能です。セッションの一覧はログインしなくとも閲覧が可能で鵜が、ドキュメントと録画を閲覧するには Cisco.com ID が必要です。(現時点で閲覧に Cisco.com ID のパートナーレベル等は関係ないようで、Gmail 等で作った Cisco.com ID でも閲覧できることを確認しています。)
非常に有用なコンテンツなので、ぜひご利用ください!
・おまけ(Cisco Live Celebrations)
Cisco Live Celebration は近隣のベースボールスタジアム、Petco Park を貸し切って Weezer と Foo Fighters のライブが行われました。個人的にはどちらも聞き込んでいたアーティストだったので非常に楽しめました。
画像手前に見える変な帽子は、毎回何かしらデザインで配布されるもので毎年デザインが異なるそうです。今年のデザインは 30 周年記念、そして光ります。毎年大体変なデザインで歴代の帽子を集めている展示しているコーナーもありました。
以上、だらだらと Cisco Live の概要と気になったトピック、そしていまからでも参加できる Cisco Live ということで、オンデマンドで視聴できるセッションライブラリについてご説明しました。
特に Cisco DNA, SD-Access 等の分野では これら Cisco Live の情報を含めた製品アップデート情報をお伝えできますのでご興味ある方は弊社営業までお問い合わせください。