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NOP Partner Forum2023 ~AI編~

1月19日、NetOne Valleyにて実施したAIをテーマにしたイベント内容の報告をこのブログでさせて頂きます。

AIの登場で雇用喪失という懸念も言われていますが、AIにより定型業務が自動化され、人は今まで以上にイノベーションへの取組の時間が確保できると我々は考えています。
将来を見据え、NIerがAIと上手く付き合うためのヒントをパートナー様に提供し、共に豊な未来を作って行くことを目指していこうということで「シンギュラリティは目前!AIは世界を救う」というテーマのイベントを開催しました!

 
弊社からは、「世の中全体の動向」「ネットワーク業界での動向」「セキュリティ業界での動向」の3セッション、次に各社製品ベンダーのAIへの取組をテーマにした3セッション(Deep Instinct、Juniper Networks、Palo Alto Networksの3社の方にご協力頂きました)、最後に各社のエバンジェリストによる、AIについてのパネルディスカッションという構成です。

製品からの視点ではなく、「なぜAIが必要になるのか」ということをそれぞれのパネリストの観点で話してもらうことを趣旨としているため、「この場だから話せること」が盛り沢山でしたが、このブログではどのような雰囲気のイベントだったのかをお伝えできれば、と思っています。


目次[非表示]

  1. 1.■AIが世界を救う ~New Worldに向けて~
  2. 2.■ネットワークにおけるAI活用のアプローチと最前線
  3. 3.■セキュリティにアイを!
  4. 4.■サイバーセキュリティのトレンドを踏まえたトランスフォーメーション
  5. 5.■生成AIが引き起こすサイバーセキュリティの量子的飛躍
  6. 6.■Juniper Mist AI のご紹介
  7. 7.■【パネルディスカッション】IT業界のトップメーカーが語るAIの未来と企業の取り組み
  8. 8.■まとめ


■AIが世界を救う ~New Worldに向けて~

スピーカー

ネットワンパートナーズ株式会社
セールスエンジニアリング部 第2チーム
槌井 恵子
主な担当業務:先端技術動向調査、エバンジェリスト活動

AIイベント

まずは、AIの世の中の動向とこれからのエンジニア像についての話を私がさせて頂きました。去年からどのイベントでも「AI」がキーワードでしたが、実際には機械学習とDeep Learningの技術で支えられています。今話題のLLMもDeep Learningの1つです。この2つの違いと特徴を改めて確認し、AIの精度をどう見るべきなのか、これからどのように進化するのかという話をさせて頂きました。


また、これからは専門性のある業務はAIが実行し、ITエンジニアはイノベーターとしてデジタルビジネスを具現化する能力が求められるようになる、と考えています。
ITエンジニアは実際に手を動かすことは少なくなり、その分、フルスタック技術の理解し、全体的な技術を把握した上で、最適なシステムインフラ作りをするためのプロジェクトマネージメント能力が求められるようになり、ITエンジニアが必要になるスキルセットも今後大きく変化していくでしょう。
 
このような状況から、AI技術動向をこれからもキャッチアップする必要があると考えています。これからもAI動向については様々な形で情報発信していく予定なので、チェックして頂ければと思います。


■ネットワークにおけるAI活用のアプローチと最前線

スピーカー

ネットワンパートナーズ株式会社
ビジネス開発部 第2チーム
醍醐 朝和
主な担当業務:Jumiper  Networksに関するマーケティング活動、ネットワーク動向調査

NWのAI活用

弊社の醍醐が担当した、NWにおけるAI活用のセッションです。 まずは、AIを活用したNW製品2つと新しいタイプのネットワーク商材としてLaaS(LAN as a Service)の紹介から始まりました。
 
1つ目がAIOps for ITインフラツールであるAugtera Networksの紹介です。弊社では現在取り扱っていませんが、AIを活用した注目すべき運用管理ツールとして紹介しました。
 
2つ目がJuniper Mist AIです。AIにより自動的なトラブル分析が実施でき、ユーザーの体感に基づきネットワークの管理・可視化・改善ができるサービスです。セッションの中ではどういった機能に対して機械学習やDeep Learningのどの手法が使用されているのか、また、ChatGPTとの組み合わせでどういったことができるようになったのか、という紹介がありました。
 
こういた手法の情報は、AIの信頼性を判断する1つの材料として有益なものです。
 
3つ目がNileです。これはLAN as a Serviceです。フロアの図面さえ送れば、LAN(L2、L3)の設計~構築~運用までをほぼ自動で行えるサービスです。設置も専門家でなくてもできるように工夫されています。NileでのAI活用は運用フェーズで採用されていますが、これからの時代のネットワークサービスとして紹介しました。
 
このように自動化の機能を搭載した製品/サービスが浸透することで、機器や技術を扱う専門性のハードルは下がり、各プレイヤーはサービス提供を強化する必要となり、既存のITインフラビジネスは変化を余儀なくされるということが見えてくるとの話でした。
 
NOPでは、パートナー様のMSP化のご支援を実施しております。製品・技術の単体評価や組み合わせだけではなく、市場調査やメニュー開発、CXについてもお気軽にご相談下さい、と、未来に向けて、ともに変化していきましょうということで、話が締めくくられました。


■セキュリティにアイを!

スピーカー

ネットワンパートナーズ株式会社
ビジネス開発部 第2チーム
溝下 賢治
主な担当業務:Palo Alto Networksに関するマーケティング活動、セキュリティ動向調査

セキュリティにアイ

こちらは、弊社の溝下が担当したセッションで、アイは「AI」と「愛」を掛けているそうです!

現在攻撃は以前よりも高度化しており、サービスとして提供される時代となっています。さらに生成AIにより、高度なスキルがなくてもマルウェアが作成される状況です。(もちろん、マルウェア作ってと頼んでも作ってくれません。しかし、結果的に作成することが可能です)
攻撃側の自動化が進む中、防御側も人だけでの対応では現実的ではなく、AI活用は当然の流れとの話でした。
 
しかしながら、まだAIも完璧ではないため、セキュリティエンジニアは、AIに対する知識とリスクの把握、また攻撃動向の把握、AIから提供される情報からの最終判断能力が必要とのことでした。つまり、AIのことをよく知る必要があるとのこと。
 
また、セキュリティデジタルツインにより、仮想環境でのシミュレーションを通して、セキュリティ人材育成と高度なセキュリティ対策が行えるようになっていき、今後益々、攻防戦が激しくなることが予想されます。
 
このような状況から攻撃者の進化に対決するには、AIを育成、最新の攻撃手法の研究など、人とAIが共に成長していく必要があり、共に成長し、相手をよく知るためには「アイが必要です」との話でした。

こちらの内容にスポット当てたブログは近日公開予定です。

■サイバーセキュリティのトレンドを踏まえたトランスフォーメーション

スピーカー

パロアルトネットワークス株式会社
チーフサイバーセキュリティストラテジスト
染谷 征良様

こちらはPaloalto Networks 染谷様のセッションです。 デジタルビジネスの加速とともに、サイバーリスクも深刻化しているとの例を紹介していただき、現状セキュリティ製品はサイロ化しており、セキュリティの実効性を妨げていると現状の課題を話していただきました。
 
総合的なプラットフォームがあれば、効率的に管理することができ、それを実現する製品としてXSAIAMの紹介をして頂きました。今までは自動化でインシデントをクローズできた件数が20%未満だったものが、ほぼ100%に増えたという事例を紹介していただきました。
 
統合やAI・自動化はセキュリティ領域の人材戦略にも大きく寄与するとの話で締めくくられました。

こちらの内容にスポットを当てたブログは近日公開予定です。

■生成AIが引き起こすサイバーセキュリティの量子的飛躍

スピーカー

ディープインスティンクト株式会社
米国Deep Instinct アジア太平洋地区
セールスエンジニアリング担当バイスプレジデント
乙部 幸一朗様


Deep Instinct 乙部様のセッションです。 量子的飛躍とは「「急激に価値観や常識が変わり、大きく変化すること」を指します。

まずは、サイバー犯罪や脅威への ChatGPT の具体的な悪用例をいくつか紹介して頂きました。セキュリティフォーラムでは7割近くの方がAI によって生成されたマルウェアの方が人間によって作られたマルウェアよりも危険だと思うと回答とのことです。
生成AIにより多くのマルウェアが開発され、これらを学習データとして使用することにより、このサイバーセキュリティの世界は攻防共にこれから大きく変化するであろうとの話でした。
 
 防御でも、「攻撃の検知や防護」「セキュリティの啓蒙や訓練」「セキュリティ運用の自動化」といった生成 AI ツールの用途と可能性についての話も頂き、これからの脅威に対抗するためにはセキュリティも AI 活用が不可避とのとでした。
 
そして最後にDeep Instinctのアーキテクチャで、どのようにAIが活用されているのかというお話を頂きました。ローカルでモデルが実行することでオフライン環境でも動作することができるとのことで、他ベンダの製品とは異なる特色を持っています。

■Juniper Mist AI のご紹介

スピーカー

ジュニパーネットワークス株式会社
ZOHAR KOHEN様

ネットワンパートナーズ株式会社
ビジネス開発部 第2チーム
醍醐 朝和

同日にJuniperでもイベントが開催されていたので、録画でZOHAR KOHEN様よりMist AIの紹介をいただき、弊社醍醐が補足説明をさせて頂きました。

個人的には、Juniperはかなり前からAIに対して積極的に取り組んでおり、その実績が今実を結ぶ時期に来たと感じています。
 
今回、録画で短い時間ということもあり、製品概要の紹介にとどまりましたが、3月にJuniperではAI Native-NOWというオンラインイベントを実施しており、そこでは、無線に留まらず、AIOpsを推進していくとの話でした。


■【パネルディスカッション】IT業界のトップメーカーが語るAIの未来と企業の取り組み

パネリスト

パロアルトネットワークス株式会社
染谷 征良様

ディープインスティンクト株式会社
乙部 幸一朗様


ファシリテーター
ネットワンパートナーズ株式会社
ビジネス開発部 部長
遠山 英樹


ネットワンパートナーズ株式会社
溝下 賢治

こちらのパネルディスカッションでは、Deep Instinctから乙部様、Paloalto Networksからは染谷様、弊社からは遠山、溝下を交えて、以下のテーマでディスカッションして頂きました。

1.      各メーカーのAIの取り組み状況や、AIへの期待、課題について
2.      セキュリティ:攻撃側のAI活用状況とグローバルとの比較
3.      AIの発展にともなうIT業界の変化

こちらのパネルディスカッションの感想は
 
・今後社内のエンジニアをどう活躍させるのか検討するきっかけになった
・日系企業の海外展開におけるセキュリティ事案の発生原因例が知れてよかった
・グローバルの傾動向を含めた情報をうかがえてよかった 
・エンドポイントセキュリティでは両極端の2社それぞれの考え方にも触れられ、かなり刺激になった
 
と、大好評でした。
一番時間をかけたセッションですが、その分内容も濃いため、ブログで詳しく紹介できない点はご了承下さい。


■まとめ

AIイベントの雰囲気が多少伝わったでしょうか?

なぜ今AIが必要なのか、AIがどのような性質のもので、どのように共存していくべきなのか

と、一般的なイベントとは少し違った話が聞けるようにと企画メンバーで練りに練った内容です。その甲斐もあり、来ていただいた方からは高評価を頂くことができました。

来場して頂いた方々、ありがとうございます。

各ベンダーの情報はこのブログではかなり省略しているため、もっと深く話を聞きたいという方は気軽に弊社の営業、SEに声をかけて頂ければと思います。(別ブログでも詳しく紹介する予定のものもあります)

NOPでは、技術リードをしていく集団として最新の技術動向と製品について情報発信していきたいと考えており、トレンドや最新動向をテーマにしたイベントを今後も開催する予定です。
このブログの冒頭にも書きましたが、「この場だから聞ける内容」も盛りだくさんなので、今後このようなイベントを開催した際には、是非NetOne Valleyに足を運んでいただければと思います。
 
最後に懇親会の会場(NetOne Vally内)をお届けします。

スタバのようなおしゃれなカフェ空間となっております。窓からは、大井競馬場が見えますが、それをステキと思うかどうかはアナタ次第です!

槌井 恵子(つちい けいこ)

槌井 恵子(つちい けいこ)

セールスエンジニアリング部所属。Web3、ブロックチェーン、セキュリティ、AI、メタバースを中心とした新技術動向調査と市場創出担当。
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